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アポ・ズミクロン43mmレンズを搭載した「ライカQ3 43」

35mmフルサイズのレンズ一体型カメラ 外装レザーがグレーに

ライカカメラ社は、35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載したレンズ一体型カメラ「ライカQ3 43」を9月27日(金)に発売した。価格は110万円(税込)。

「ライカQ3」(2023年6月発売)の派生モデルとみられる製品。レンズが「ライカ ズミルックス f1.7/28mm ASPH.」から「ライカ アポ・ズミクロン f2/43mm ASPH.」となり、デジタルズームを使うことなく、準標準画角での表現が可能になっている。「ライカQ3」は併売される。

焦点距離が43mmとなったことで、「ライカQ3」よりもボケを強調した作風に取り組みやすくなった。また、パースを目立たせない撮影も「ライカQ3」より得意とし、遠近感を誇張したくない撮影、例えばポートレートやテーブルフォトなどで使いやすそうだ。「ライカQ3」に続き、マクロモードも利用できる。マクロモード時の最短撮影距離は26.5cm。

「ライカQ3」で利用できた撮影時のクロップも継承。ただし選択肢が「ライカQ3」と重複しないようになっている。より望遠域をカバーするようになったため、「ライカQ3」との2台持ちを避ける意義は薄い。

クロップ

  • ライカQ3
    50mm/75mm/90mm
  • ライカQ3 43
    60mm/75mm/90mm/120mm/150mm

    ※いずれも35mm判相当

ちなみに有効画素数は「ライカQ3」と同じく6,030万。150mm相当でのクロップ時には約500万画素で記録する。

レンズ以外の主な仕様は「ライカQ3」と同等。映像エンジンは「Maestro IV」。像面位相差検出・コントラスト検出・深度マップ測定を組み合わせたハイブリッドAFを採用。DNG形式でのRAW記録に対応し、最大8Kまでの動画記録に対応する。ファインダーとして3型バリアングル式の背面モニターの他、576万ドットのEVFも利用できる。

専用アプリ「Leica FOTOS」との接続も引き続き可能で、スマートデバイスへのワイヤレス転送が可能。さらにアプリ経由で「Leica Look」を本体にダウンロードできる。本機の登場に合わせ、新しい「Leica Look」となる「Leica Chrome」が追加された。

外装にはグレーのレザーが用いられている。ほぼ黒1色の「ライカQ3」と異なり、幾分明るい印象を受ける。「ライカQ3」と一緒に持ち歩いても、間違えることはなさそうだ。

光沢感があるというブラックレザー製の「マルチファンクションプロテクター」も発売。ハンドグリップ一体型で、装着したままバッテリー交換ができる。底部にアルカスイス互換形状のプレートを装備。またサムレストなど、「ライカQ3」用のアクセサリーが使用可能となっている。

マルチファンクションプロテクター
  • 撮像素子:有効6,030万画素CMOSイメージセンサー
  • 感度(静止画):ISO 100 ~ ISO 100000(オート)、ISO 50 ~ ISO 100000(マニュアル)
  • レンズ:ライカ アポ・ズミクロン f2/43mm ASPH. 8群11枚(非球面レンズ7面)
  • 撮影範囲:通常時60cm〜無限遠、マクロ設定時26.5~60cm
  • 手ブレ補正:光学補正(静止画、動画)
  • 絞り範囲:F2~F16まで(ステップ幅:1/3EV)
  • EVF:576万ドット/120fps、倍率0.79倍(アスペクト比:4:3の場合)、0.76倍(アスペクト比:3:2の場合)
  • 背面モニター:3.0型184万3,200ドットTFT 液晶モニター(タッチパネル)、
  • 記録媒体:UHS-II、UHS-I、SDXC/SDHC/SDメモリーカード
  • インターフェース:ホットシュー、HDMI(タイプD)、USB 3.1 Gen 2 Type-C、Wi-Fi、Bluetooth 5.0 LE
  • 撮影可能枚数:約350枚(CIPA規格)
  • フィルター径:49mm
  • 外形寸法:130×80.3×97.6 mm
  • 質量 約793g(バッテリー込み)、709 g(バッテリーなし)
本誌:折本幸治