ニュース

2022年度ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)が決定。ドイツ本社で授賞式

ティル・ブレナー氏がミュージアムのパトロンに

左からライカカメラ社 上級副社長のステファン・ダニエル氏、ライカ・オスカー・バルナックアワードのキアナ・ハイエリ氏、ライカギャラリーズインターナショナル代表兼アートディレクターのカリン・レーン=カウフマン氏、ライカ・オスカー・バルナック・ニューカマーアワードのヴァレンティン・ゴッペル氏、ライカカメラ社主のアンドレアス・カウフマン氏

ライカカメラ社は10月21日、国際写真コンテスト「ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)」の受賞者2名を決定。ドイツ・ウェッツラーのライカカメラ本社内で授賞式を行った。

一般部門の受賞作品は、イラン生まれでカナダ育ちの写真家キアナ・ハイエリ氏による「Promises Written on the Ice, Left in the Sun」。賞金4万ユーロと、1万ユーロ相当のライカのカメラ製品が贈られた。8年以上アフガニスタンに住み、働く中で、再びタリバン政権となってから悪化を続けているという女性の生活状況にフォーカスした。

LOBA 2022 Winner - Kiana Hayeri
(c)Kiana Hayeri
(c)Kiana Hayeri
(c)Kiana Hayeri

新人部門ライカ・オスカー・バルナック・ニューカマーアワード受賞作品は、ドイツの写真家ヴァレンティン・ゴッペル氏による「Between the Years」。賞金1万ユーロと「ライカQ2」が贈られた。コロナ禍に生きる若者をテーマに、自身と同世代が受けたパンデミックの影響を描いた。

LOBA 2022 Newcomer - Valentin Goppel
(c)Goppel_Valentin
(c)Goppel_Valentin
(c)Goppel_Valentin

受賞者2名およびファイナリスト12名の作品は、ドイツ・ウェッツラーのエルンスト・ライツ・ミュージアムで2023年1月まで展示する。

LOBA 2022 - Panel Discussion

ティル・ブレナー氏が「エルンスト・ライツ・ミュージアム」を後援

ジャズミュージシャンのティル・ブレナー氏

ライカを愛用するジャズミュージシャンのティル・ブレナー氏が、同ミュージアムのパトロンになったと発表。ブレナー氏は、ミュージシャンや俳優のポートレート作品「Faces of Talent」をライカギャラリーで展示したフォトグラファーでもある。

10月にライカカメラ本社で行われたイベント「セレブレーション・オブ・フォトグラフィー2022」の中で、最初の後援イベントとして1時間のコンサートを開催した。

ティル・ブレナーがエルンスト・ライツ・ミュージアムの後援を引き受けてくれたことを大変嬉しく思います。同氏は素敵な人物で、ミュージシャンとしても写真家としても魅力があります。エルンスト・ライツ・ミュージアムがさまざまな活動を展開していく上で、同氏のような、特に写真の才能を発揮している著名人と今後長期にわたってコラボレートしていけるというのはとても素晴らしいことです。

ライカギャラリーズインターナショナル代表兼アートディレクター カリン・レーン=カウフマン氏のコメント

本質を突き詰めること。それが、昔も今も変わらず私にとっての芸術活動の信条になっています。自分の原点がどこにあるかを知ることで、人は成長できます。そして、自分が目指す方向性を知ることで、ビジョンが見え、どのような関係を築いていけばよいのかが見えてきます。それを考えてみると、ウェッツラーのライカが思い浮かぶのです。ですので、エルンスト・ライツ・ミュージアムを後援することは光栄なことであり、喜ばしく思います。楽器もカメラも、私にとってなくてはならない存在なのです。慣れ親しんだライカのファミリーの一員として共に活動できることを楽しみにしています!

ティル・ブレナー氏のコメント

「セレブレーション・オブ・フォトグラフィー2022」のイベント中、1時間のコンサートを行った
ミュートの付け外しでワウ効果を得たり、ワンコード上でのソロプレイなど、技巧的にも色とりどりの演奏
Celebration of Photography 2022
本誌:鈴木誠