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ニコン、クラシカルデザインのAPS-Cミラーレス「Z fc」。ズームキット15万円/単焦点キット16万円

NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR(シルバー)を装着

株式会社ニコンは、ミラーレスカメラ「Z fc」を7月下旬に発売する。価格はオープン。店頭予想価格(税込)はボディ単体が約13万円、DX16-50mmシルバー付きのズームキットが約15万円、特別デザインの「NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)」が付属する単焦点キットが約16万円。

NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)を装着

ニコンDXフォーマット(APS-Cサイズ相当)のミラーレスカメラ。フィルム一眼レフカメラ「ニコンFM2」(1982年)の象徴的なデザインを受け継いだというスタイリングに、現行製品の「Z 50」と同じ有効2,088万画素CMOSセンサーと、画像処理エンジンEXPEED 6を搭載した。価格は、同社の想定売価ベースでZ 50より約1万円アップとなっている。

同社では、APS-Cミラーレス市場に初投入したZ 50が健闘している点、同市場でクラシカルデザインの機種が人気を博していることを踏まえ、小型・高性能・手頃な価格というZ 50の特徴を継承しながら、Zシリーズで初となるフィルムカメラ風のデザインを取り入れたという。ボディ素材は前面がマグネシウム合金と樹脂の組み合わせで、背面はセリーボ(炭素繊維複合材料)。バッテリー・記録メディア込みの重量はZ 50より5g軽い約445g。

外装にマグネシウムを採用

Z 50との主な機能面の違いは、内蔵ストロボを省略した点、背面モニターをバリアングル式(Zシリーズ初)とした点、モードダイヤルからP/A/S/M/AUTO以外を省略した点。また新たに、Z 50では非対応だった動画時の瞳AF・動物AFや、USB給電(USB Type-C端子)が可能になっている。

天面は、左手側にISO感度ダイヤル(1/3段刻みでロック付き)とモードダイヤルのレバーを同軸で配置。右手側にはシャッタースピードダイヤル(1段刻み。1/3STEPとX/T/B位置にロック付き)と静止画/動画モード切替レバーを同軸で配置し、独立の露出補正ダイヤルも備える。右手側の小さな表示パネルは、絞り値を表示するためのもの。

コマンドダイヤルによる露出補正簡易設定にも対応。露出補正ダイヤルをC位置に設定すると、コマンドダイヤルでの設定が優先される。

EVFと背面モニターのスペックは、それぞれ約236万ドット・約104万ドットでZ 50と同じ。背面モニターのサイズのみ、Z 50の3.2型に対しZ fcは3.0型となっている。Z fcはバリアングル式のため自分撮りに適するほか、表示部分を裏返して隠すこともできる。裏返した部分にはボディの擬革と同様のパターンが施されている。

※14時追記:背面モニターの裏側について「ボディ外装と同じ擬革が張られている」と記載していましたが、正しくは樹脂外装に施したシボパターンだったため、該当部分を修正しました。このモニター裏側部分以外には擬革が張られています。

バッテリーはEN-EL25(Z 50と同じ)。撮影可能枚数はEVFのみ使用時に約310枚、モニターのみ使用時に約360枚。USB Type-C端子からの充電/給電に対応するほか、単体のバッテリーチャージャーMH-32も付属する。

通信機能は、Wi-Fi/Bluetoothに対応。スマートフォンの「SnapBridge」アプリと連携して、画像転送やリモートライブビュー撮影が可能。

記録メディアはSDカード。UHS-I規格に対応する。

外形寸法は約134.5×93.5×43.5mm。重量は約445g(バッテリー、記録メディア込み)、約390g(本体のみ)。Z 50の外形寸法は約126.5×93.5×60mm。

Z fcにデザインを合わせたレンズも

新たに用意される交換レンズは、標準ズームレンズ「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」のシルバーバージョン(Z 50キットレンズの色違い)と、フルサイズ対応の単焦点レンズ「NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)」。前者はレンズ内手ブレ補正機構を搭載している(Z fc/Z 50はボディ内手ブレ補正を非搭載)。後者はZ fcのデザインに合わせたスタイリングを採用し、単体では10月上旬に発売予定。APS-CフォーマットのZ fcと組み合わせると35mm判換算42mm相当の画角になる。

NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR(シルバー)
NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)

別売アクセサリー

Z fc用エクステンショングリップ「Z fc-GR1」(希望小売価格税込1万8,700円)を用意。カメラ底部に取り付け、ホールド性を向上するアイテム。装着したまま三脚への取り付けや、バッテリー/記録メディアスロットへのアクセスが可能な構造になっている。

エクステンショングリップ装着例

18時追記:プレミアムエクステリア張替キャンペーン

Z fc本体の張り革を、6色から好みに選んで張り替えられるサービスを用意。Z fcの発売日から数量限定で工賃無料となるキャンペーンを実施する。

本誌:鈴木誠