ニュース
ニコン、ヘリテージデザインのフルサイズミラーレス「Z f」。現行機種から最新機能を継承
2023年9月20日 13:10
ニコンは、ミラーレスカメラ「Z f」を10月に発売する。価格はオープン。店頭予想価格(税込)はボディ単体が約30万円。「NIKKOR Z 40mm f/2(SE)」が付属する単焦点キットが約33万円。
ニコンFXフォーマット(35mmフルサイズ)のイメージセンサーを搭載するミラーレスカメラ。APS-Cセンサーを搭載するヘリテージモデル「Z fc」の操作感を継承し、フィルム一眼レフカメラ「ニコンFM2」(1982年)のアイコニックなデザインとフルサイズセンサーを両方を備え持つ唯一無二のミラーレスカメラとしている。
ボディ素材は前面カバーとトップカバーにマグネシウム合金を採用。ダイヤルやボディ天面の表示には刻印文字を採用。真鍮製のダイヤルを採用することで、デザイン性を高め、重厚な操作感を実現しているという。Z 8同等の防塵防滴性能も備え持つ。
イメージセンサーは有効約2,450万画素、画像処理エンジンは「EXPEED7」を搭載。フラッグシップ機のZ 9や最新モデルZ 8の機能を多く盛り込み、レトロな外観でありながら上位機種と同様の最新機能を使えるのも特徴。
AF面では、被写体検出や3D-トラッキング、カスタムワイドエリアAFを搭載。被写体検出機能には人、動物、乗り物モードに加えて、Z 8で搭載された「飛行機」モードが備わる。新たに、被写体検出オート機能を搭載して、9種類の被写体を自動検出し、その場面に適した被写体が選択されるという。
また、MFモードでの被写体検出も新搭載。MFレンズやオールドレンズ使用時でも、認識している被写体に対してワンタッチで拡大し、素早いピント合わせが可能となる。電子接点を備えるレンズではフォーカスエイドを使用できる。
シャッター速度は1/8,000〜30秒(マニュアルでは900秒まで延長可能)。感度はISO 100〜64000(拡張でISO 50相当までの減感、ISO 204800相当までの増感が可能)。
ボディ内手ブレ補正(VR)は8段を実現。新機能の「フォーカスポイントVR」は選択したフォーカスポイント付近のブレを抑えるもので、これまで難しかった画面隅の被写体のブレも抑えられるという。
※21時10分追記:記事初出時の「フォーカスVR」という誤記を修正しました。
Z 8同等の機能として、JPEGやRAWのほかにHEIFに対応。肌を滑らかに自動補正する「美肌効果機能」も利用可能。
そのほかの新機能として、「モノクローム表現」を搭載。モノクローム専用の撮影モードを用意し、2種類のモノクロームスタイルを搭載する。白飛びを抑えつつも人物の肌ディティールを表現する「リッチトーンポートレート」も用意する。
ピクセルシフト撮影にも対応。4 / 8 / 16 / 32ショットの4種類から選択でき、手ブレ補正機能を用いて高画質画像の作成ができる。細部の色や質感、構造の再現が可能としており、Z 9やZ 8といった高画素機と同様の高画質感が再現できるとしている。
動画機能は4K UHD 60p(DXフォーマット)で連続撮影が可能。そのほか6Kオーバーサンプリングの4K UHD 30p/25p/24pに対応する。H.265 10bit 内部記録に対応し、N-logやHLGデータを外部レコーダーを使わずに保存できる。
背面モニターはZ シリーズ初のバリアングル式を採用。表示スペックは3.2型・約210万ドット。縦位置撮影時は、露出設定などの表示も縦位置用に切り替わる。ファインダー(EVF)の表示解像度は約369万ドット。0.5型で倍率は0.8倍。
タッチパネルにFn機能を持たせる「タッチFn機能」も備える。ファインダーを覗きながらフォーカスポイントの移動、瞳の切り替え、ガイドライン表示、水準器表示といった機能の切り替えに対応する。
バッテリーはZ 8やZ 7IIなどで使用される「EN-EL15c」を採用。
通信機能は、Wi-Fi/Bluetoothに対応。スマートフォンの「SnapBridge」アプリと連携して、画像転送やリモートライブビュー撮影が可能。
メモリーカードははSDカードとmicroSDカードのダブルスロット。SDカードはUHS-II、microSDはUHS-Iに対応する。
接続端子にはUSB Type-C×1、micro HDMI×1、マイク入力×1、ヘッドホン出力×1を用意。
外形寸法は144×103×49mm。重量は710g(本体のみ)。なおZ fcは同約134.5×93.5×43.5mm・約390g。