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Map Camera、9月の新品・中古デジカメ人気ランキングを公開

増税直前の購買需要の行方は?

シュッピン株式会社は10月18日、カメラ専門店「Map Camera」のECサイトおよび店頭における2019年9月1日~9月30日の新品・中古デジタルカメラ売上ランキングを発表した。

新品デジカメ販売月間ランキング

ソニー α7R IV

1位:ソニー α7R IV
2位:ソニー RX100 VII
3位:ソニー α7 III
4位:ソニー α6400
5位:キヤノン EOS 90D
6位:ニコン Nikon Z 6
7位:キヤノン EOS RP
8位:キヤノン EOS R
9位:富士フイルム FUJIFILM X-T3
10位:リコーイメージング RICOH GR III

9月6日に発売となったソニーのミラーレスカメラ「α7R IV」が初登場1位を獲得した。2位との票差は2倍に近いという。

2位には、8月末発売でありながら同月の新品デジカメ販売月間ランキングで1位を獲得したソニーのコンパクトデジタルカメラ「RX100 VII」(DSC-RX100M7)がランクインした。3位との票差は倍以上の差がついているという。

他にも、3位に「α7 III」、4位に「α6400」がランクインするなど、1位から4位までをソニー勢が独占している。

ニューフェイスとしては、キヤノンのデジタル一眼レフカメラ「EOS 90D」(9月20日発売)が5位に入った。同ランキングでは、2019年1月のランキングで8位になったニコンの「D850」以来、デジタル一眼レフカメラが実に8カ月ぶりのランクインとなった。

なお、カメラ初心者から中級者まで幅広いユーザー層をもつというキヤノンのデジタル一眼レフカメラ「EOS 80D」からの買い換え需要があり、「EOS 90D」へとさらなるレベルアップを図るケースが多いという。

デジタル一眼レフカメラではこのほか、ランク外の12位にニコンの「D850」が着けている。

6位以降は、ニコンの「Nikon Z6」、キヤノンの「EOS RP」、同「EOS R」、富士フイルム「FUJIFILM X-T3」と、安定した人気のミラーレスカメラが上位を狙っている。

中古デジカメ販売月間ランキング

ソニー α7R III

1位:ソニー α7R III
2位:ソニー α7 III
3位:ソニー α7R II
4位:ソニー RX100 VI
5位:キヤノン EOS 5D Mark IV
6位:ソニー α7 II
7位:キヤノン EOS 5D Mark III
8位:キヤノン EOS 6D
9位:ソニー α6500
10位:リコーイメージング RICOH GR III

新品デジカメ販売月間ランキング同様、1位から4位をソニー勢で占めた。トップ10の内、6製品がランクインするなど勢いは強い。

同社によると、新品デジカメ販売月間ランキングで登場した機種の前モデルがランクインしているという。前モデルを下取りに出し、ソニーの新製品を購入するといったケースが多く、その結果として中古在庫が豊富になり、価格が手頃になった中古商品が売られているという構図になっている。

1メーカーでの循環がみられるのは、珍しい現象だとしており、少し前までは他メーカーからソニー製品への買い換えが多く、ここまで顕著な傾向はなかったという。

同社はこの結果について「常にミラーレスカメラの先陣を歩んできたソニー」が「多くのカメラユーザーから信頼を勝ち取り、支持されてきた」ためと推測している。

前回の中古部門ではランキングの大半を占めたデジタル一眼レフカメラだが、今回はソニーのミラーレスカメラが大半を占めている。そんな中でも、キヤノンのデジタル一眼レフカメラ3機種がランクインした。中古部門でのキヤノンのデジタル一眼レフカメラは安定した人気があるとしている。

新製品での「EOS 90D」の売れ行きをみると、今後は中古ランキングにも前機種である「EOS 80D」が加わってくる可能性が考えられる。

好調なソニーに対して、不調なのがニコンの製品。今回のランキングでは10位以内に入った製品はなく、新品・中古を合わせても「Nikon Z 6」の1機種のみという結果は「かなり稀有なこと」だという。

とはいえ、中古ランキングでは11位以下20位までにフルサイズ機・APS-C機を合わせて5機種がランクイン。今後の巻き返しが期待される。

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。