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キヤノンEOS R10

手堅い仕様のスタンダード機 RF-Sレンズ第一弾の外観も

キヤノンが7月下旬に発売するミラーレスカメラ「EOS R10」と、同時発表されたAPS-C用RF-Sレンズ2本の外観を中心にお届けする。EOS R7との比較は既報記事をご覧頂きたい。

EOS R10

EOS Rシリーズ初となる、APS-Cスタンダードモデルに位置付ける機種。キヤノンとしては「EOS R7」はEOS 90Dに並ぶ立ち位置で、EOS 7D Mark IIなどの流れも汲む製品としているが、EOS R10においてはEOS R3譲りの高度なAFシステム(=EOS R7とも同様)を持つ点などから、同等の位置付けの機種はこれまでになかったという。

現状ではRFマウントAPS-C機のローエンドという位置付けになるものの、ボタンやダイヤルといった操作部が比較的充実している点から、EOS一眼レフの中級機に慣れ親しんだ人がミラーレス導入検討の第一歩とするにも良さそうだ。

改めて外観を見てみると、サブ電子ダイヤルとマルチセレクターを組み合わせた意欲的な新デバイスを採用するEOS R7に比べて、EOS R10はベーシックで手堅いデザインであることがわかる。サブ電子ダイヤルは背面右肩に配置し、親指で左右に回転させるスタイル。電源レバーはそのサブ電子ダイヤルと同軸に配置されており、動画モードはモードダイヤルに組み込まれている。

キヤノンはフルサイズミラーレスのEOS R5とEOS R6においても同様の傾向があった。EOS R5の操作系には新しめのデバイスと操作性を採用し、EOS R6は良い意味で保守的なデザインとしていた。

EOS R7はサブ電子ダイヤルとマルチセレクターを一体化した新しいデバイスを搭載したが、比べるとEOS R10はベーシックな仕立て。右肩にサブ電子ダイヤルと電源レバーがある。
背面モニターはEOS R7と同様にバリアングル式

そのほかの装備面では、EOS R7にのみボディ内手ブレ補正が搭載されており、EOS R10にのみ内蔵ストロボが搭載されている。細かい部分だが、最近人気の“電源オフ時にシャッター幕を閉じる”という設定はEOS R7のみ可能。常用最高感度はISO 32000でEOS R7と同じ。

手動ポップアップ式の内蔵ストロボを装備
左からEOS R7、EOS R5(フルサイズミラーレス)、EOS R10
左からEOS R10、EOS Kiss X10(APS-C一眼レフ)

RF-Sレンズ

RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM

携帯時に薄くしまえる沈胴式の標準ズームレンズ。35mm判換算29-72mm相当をカバーする。APS-Cキットレンズの定番“18-55mm”よりズーム倍率は下がったが、このコンパクトさが何よりの特徴。

RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STM

35mm判換算29-240mm相当の画角を得られる高倍率ズームレンズ。携帯性重視のRF-S18-45mmに対し、汎用性の高さで棲み分けられている印象。こちらもAF/MFスイッチなどを持たないごくシンプルな鏡筒で、重量は約310g。

動画もやってます(デジカメ Watch Channel。4分47秒)
本誌:鈴木誠