ミニレポート

「Paidy」で最新iPhoneを分割購入してみた。24回払い・分割手数料0%の“Apple専用”プラン

買い方ごとのメリット&デメリットも一覧

Apple Storeでの価格はキャリアよりも安いが、それでもiPhone 13 Pro Maxの一番安いモデル(128GB)が税込13万4,800円……

iPhoneが欲しい。たとえ、ZEISSレンズを搭載していなくても、ライカが監修していなくてもだ。理由はいろいろあるけれど、日本国内のシェアの高さからか、スマートフォンとして利用できるサービスは安定して動作するし、アクセサリも豊富に出回っている……。なんて、理屈をこねくり回さなくても、長々と利用していればブランド自体に愛着がわくってもんです。だから気になります新型が。

今回、狙っている端末は「iPhone 13 Pro Max」(256GB)。キャリア経由だと税込17万円前後で購入可能。これがApple Storeなら、税込14万6,800円で購入できる。

ちなみに、総務省は2021年10月1日以降に発売するスマートフォンに対して、SIMロックを原則として禁止した。これにより、9月24日に発売された「iPhone 13」シリーズについても、SIMロックがかかっていない。

つまり、どこで購入しても、契約しているSIM(あるいはeSIM)がiPhoneへの対応を表明していれば、小難しいことを考えずに利用できることになる。もちろん、SIMカードが古いために5G対応バージョンへの交換を必要とする場合や、契約プランの変更などを求められる場合はある。

今回は、懐事情を考慮しつつ、現在使用している「iPhone 11 Pro Max」(256GB)を、新型の「iPhone 13 Pro Max」(256GB)へと切り替える手段について色々と調べてみた。

なお、契約するプランによる割引や代替機の貸し出しを含むサポート、実店舗の多さといった点はあえて無視している。製品購入時に付与される1年間のハードウェア製品限定保証と90日間の無償サポートのみを想定しているため、それらを拡張する「AppleCare+ for iPhone」や「AppleCare+ 盗難・紛失プラン」の有無については、自身で判断してほしい。

そもそも、どんな支払い方法があるの?

さて、Apple Storeで購入する場合、「クレジットカードまたはデビットカード」(Visa、Mastercard、AMEX、ダイナースクラブ、JCBに対応)と「オリコ」(ショッピングローン)、その他の支払い方法として「Apple Storeギフトカードを適用」(Apple IDでログインした場合)の3つから選択が可能だ。

クレジットカード払いの場合は、基本的に3回以上の分割で金利が発生する。利率については、契約しているカード会社の情報を参照されたい。

オリコのショッピングローンの場合は、特定の分割回数で(6回、10回、12回、18回、20回、24回)分割金利が0%となる。

Apple Storeギフトカードでは、最大8枚のギフトカードが使用可能。また、クレジットカードのみ併用が可能となっている。

通常であれば、このいずれかを選択することになるが、オンラインショップ向けの後払い決済サービス「Paidy」(ペイディ)がApple製品向けの後払いプランを2021年6月から開始したため、支払いの選択肢が広がった。

Apple製品向けの「あと払いプランApple専用」は、iPhoneやiPad、Macなど、Apple Storeで購入できるApple製品に対応した後払いプラン。口座振替・銀行振込のみ、分割手数料が0%で利用できるという特徴がある。

ポイントは、製品ごとに分割回数が固定されている点。例えば、iPhoneなら24回払いのみだ。

また、より安く購入するため、現在使用している「iPhone 11 Pro Max」(256GB)の下取り(Apple Trade In)を希望してみた。

下取り(Apple Trade In)を利用する場合は、ここで「はい」を選択。モデル(と容量)を指定すれば下取りの最大金額が確認できる

Appleでの下取り価格は、最大5万3,000円(10月1日時点)。これは、キャリア(4万2,000〜4万4,000円程度)よりも高く、中古買取り店(最大で6万5,000円前後)よりも安い価格となっている。Apple経由での下取りのメリットは、アクセサリや箱を条件としていない点にある。実際に引き取りに来た際は、データを消去したiPhoneを受取人に渡しただけで済んだ。気持ち的に簡易清掃を行ったが、保護フィルムなどは外していない。もちろん返送箱なども用意していない。文字通り、ただ渡しただけである。

中古買取り店などでは、箱やアクセサリの有無が買取価格に反映されるため、場合によっては安くなってしまうこともある。その点、Appleの下取りならそういった心配は無い。

ちなみに、今回下取りを希望する「iPhone 11 Pro Max」では、「EarPods with Lightning Connector」(税込2,200円。単品価格・以下同)と「18W USB-C 電源アダプタ」(現在は20Wタイプが税込2,200円)、「USB-C - Lightningケーブル」(1mが税込1,980円)が同梱されていた。

では実際に、下取りを考慮した「iPhone 13 Pro Max」(256GB)の購入について考えてみたい。

まず、Apple Storeのオンラインで下取りを希望する場合、クレジットカード払いなどでは、元値(税込14万6,800円)に対しての分割扱いとなる。しかし、「あと払いプランApple専用」を利用すると、下取り価格が割り引かれた状態の9万3,800円(14万6,800円−5万3,000円)から分割される。そのため、「あと払いプランApple専用」を利用する場合は月々の支払額はおおよそ3,900円となる。

24回払いとはいえ、毎月約3,900円なら負担は少ないだろう。

もちろん、下取り製品(今回はiPhone 11 Pro Max)の査定で減額(増額)される場合もある。

自身が行う査定よりも増額される場合は、差分が後日Apple Storeギフトカードにて返金される。減額される場合は、減額金額が3万円未満の場合と3万円以上で対応が異なる点に注意したい。

「iPhoneの状態は良好ですか?」では、自身でiPhoneを査定する。仮に低く見積もっても、増額する場合もあるので難しく考えないように

3万円未満の場合は、初回の支払いから減額分が3回に分けて分割され、初回支払いから3回までは、製品代金+下取り減額分の支払いとなる。

3万円以上の場合は、下取り減額分が製品代金と同じ分割回数でプラスされるというわけだ。

今回は利用しないが、主要キャリアで購入する場合、分割を2年(24カ月)または、4年(48カ月)で想定した購入サポートを実施している。これは、24カ月目に端末を返却(つまり手元に端末が残らない)することで、おおよそ半分くらいの金額で新型iPhoneが利用できるというものとなる。

自身の査定を完了させ、端末のシリアル番号(「設定」-「一般」-「シリアル番号」)を入力すると、おおよその下取り額が表示される
Paidyの「あと払いプランApple専用」による24回払いを希望する場合は、「0%分割手数料プランはここから申込。条件が適用されます。」をクリックして、Paidyの登録が必要
表示されたQRコードを読み込んで、申し込みを行う
QRコードを読み込んだスマートフォンの画面。利用規約に同意して「申し込む」をタップ
「あと払いプランApple専用」を利用するための一連の流れが確認できる。問題がなければ「次へ」をタップして登録を進めよう

例えば、「月額4,015円×23回」+「最終月は7万8,600円」といった場合、端末を返却することで、最終月に支払う7万8,600円が相殺される。端末を返さない場合は、最終月分を一括または、分割して支払う事が可能(キャリアによって異なる)。

キャリアの下取りを利用すれば、端末代金(税込17万前後を想定)が約13万前後になるので、一括扱いで購入し、クレジットカード支払いで分割にすれば、金利はかかるとしても、そんなに酷い値段にはならないはず(24回払いなら月額約5,400円+金利)。

とはいえ、下取り&Apple Storeでの「あと払いプランApple専用」を利用するのが、月々のダメージが一番少ないように思える。

登録が済んだらPCの画面に戻って右上の「バッグ」アイコンをクリックし、購入を希望するアイテムを確認する
今回はPaidyの「あと払いプランApple専用」を利用するため「分割払いで購入」をクリック
あと払いプランApple専用による分割の詳細が確認できるので、問題が無ければ「注文手続きへ」をクリックして進める
希望の受け取り方法(配送または、店舗受け取り)を指定する。今回は購入の決断が遅くなったため、出荷には4〜5週間かかる模様。待ち遠しい

ちなみに、Apple Storeのチャットサポートで聞いたところ、「あと払いプランApple専用」の支払いが24回に限定(iPhoneの場合)されることについて、支払いが長く続くことが負担に感じる人もいるという。

これは、「あと払いプランApple専用」に限ったことではないが、2021年からの24回払いとすると、完済する頃には「iPhone 15 Pro Max」(仮)が発表・発売されていてもおかしくない。なんなら、1年後の「iPhone 14 Pro Max」(仮)がUSB Type-Cや5Gのミリ派に対応して、より魅力的な製品となり、残積があるのに欲しくなることも考えられる。

そこで、支払い方法別のメリットとデメリットをまとめたので、購入の参考になれば幸いだ。

クレジットカード払い

メリット

・カード会社が設定する分割回数を任意に指定可能
(分割回数によって金利設定あり)

デメリット

・下取り(Apple Trade In)を利用しても元値から差し引かれない
(後日、クレジットカードの引き落とし口座に下取り価格が振り込まれる)

備考

直営店で直接下取りに出した場合は、元値から差し引いた額で分割が可能

オリコ(ショッピングローン)

メリット

・6回、10回、12回、18回、20回、24回の分割金利が0円

デメリット

・オンライン購入の場合は下取り(Apple Trade In)が利用できない

備考

直営店で購入する場合は下取りに対応し、査定額を差し引いた状態でローンが組める

Paidy「あと払いプランApple専用」

メリット

・口座振替・銀行振込のみ、分割手数料が0%で利用可能
・下取り(Apple Trade In)額が差し引かれた状態で分割支払いとなる

デメリット

・任意の支払い回数が設定不可
(iPhoneの場合は24回払いに固定)

データ移行はどうする?

ちなみに、オンラインで購入した場合は、出荷通知のタイミングで集荷の予約を取る仕組みとなっており、指定期間内の任意の日に集荷予約が可能。このため、データの移行が自宅でできるというメリットがある。

なお、集荷予約には、本人確認情報の提供が必要となる。

直営店で下取り&購入する場合は、データ移行のタイミングがないため、バックアップを予め行っておく必要がある。

バックアップの仕組みがよく分かっていない場合や、なんとなく不安に感じるなら、新端末と旧端末を同時に手元に置ける期間があるかどうかも、買い方の判断材料として考慮するとよさそうだ。

配送先や連絡先(メールアドレスや電話番号)といった全ての入力が終了したら、確認画面が表示される。支払いを確定させると、入力したメールアドレス宛に注文内容と注文番号が送信される。注文番号からは、注文の変更やキャンセルのほか、出荷状況の確認が可能
下取り(Apple Trade In)を選択した場合は、新しいiPhoneが届いたタイミングで、下取りキットが配送される。バックアップを済ませ、届いたキットを使って送れば手続きは完了だ
飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。