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アップル、iPhone 13を9月24日に発売。カメラ部センサー刷新とA15 Bionic搭載で約9.9万円から

Appleは9月14日、スマートフォン「iPhone 13」を発表した。ピンク、ブルー、ミッドナイト、スターライト、(PRODUCT)REDの5色をラインアップしており、ストレージ容量は128GB、256GB、512GBの3種類を用意している。発売日は9月24日の予定(予約は9月17日からスタート)で、販売価格は9万8,800円(税込)から。

6.1インチのOLEDディスプレイを搭載したシリーズ最新モデル。2つの高性能コアと4つの高効率コアを搭載し、また4コアGPUを備えたチップ「A15 Bionic」を採用している。通信帯域は5G(sub6)に対応。外部インターフェースにはLightningコネクタが引き続き採用されている。ファミリーとしてはmini、Pro、Pro Maxが同時に発表された。

カメラ部の性能は

iPhone 13の背面メインカメラ部はF1.6の広角とF2.4の超広角の2眼カメラで構成。画素数はいずれも12MPで、最大5倍のデジタルズームにも対応している。

背面カメラはレンズを斜めに配置する方法で再設計したとしているとおり、iPhone 12シリーズとは配置バランスが変更されている。広角カメラにはiPhone 12 Pro Maxで採用されたセンサーシフト式の手ブレ補正機構を搭載。「レンズではなくセンサーを安定させるため、より安定した撮影が可能」だとしている。

広角カメラの作例(Apple提供。以下同)
超広角カメラの作例

このほか広角カメラではiPhoneのデュアルカメラシステムに搭載されている中で最も大きなセンサー(画素ピッチ1.7µm)を搭載したとしており、受光量が47%増加。ノイズ低減面でも優れた性能を発揮するとしている。また超広角カメラにも新しいセンサーを採用したとしており、暗部再現とノイズ低減の両立が図られているという。

ナイトモードでの作例

撮影機能

静止画では、プロセッサ処理能力の向上に伴い、好みの設定をすべての画像に適用したり(フォトグラフスタイル)、スキントーンなどの部分調整なども可能となっているという。

動画面では、撮影中および撮影後に被写界深度の変更が可能になるという「シネマティックモード」を搭載。同社は「目立つ被写体がフレームに入りそうなタイミングを予測。フレームに入った瞬間にフォーカスを自動で切り替えます。見た目も雰囲気も映画のようなビデオを、軽々と撮れるようになりました」とその特徴を説明している。

シネマティックモード

このほか、A15 Bionicと機械学習アルゴリズムの活用によりドルビービジョンに対応したHDR記録(4K 60fps)も可能となっているという。また、動画撮影時は最大で3倍のデジタルズームの利用や、4K動画の撮影中でも8MPの静止画を撮影できるなどの機能が盛り込まれている。

静止画のファイルフォーマットはHEIFとJPEGが利用できる。動画の撮影フォーマットはHEVCとH.264。

その他の仕様

TrueDepthカメラ(12MP、F2.2)も、4K 60fpsでの撮影に対応。またシネマティックモードにも対応している。

ディスプレイは6.1インチの有機ELを採用。解像度は2,532×1,170ピクセル(460ppi)となっている。表示色域はP3に対応。コントラスト比は200万:1で高い黒の再現性が得られるとしているほか、輝度は最大で1,200ニト(HDRピーク時)に対応。標準でも800ニトとすることで、屋外での視認性や電力効率を向上させているという。

このほか、SIMはnano‑SIMとeSIMのデュアル構成を採用。無接点充電はMagSafeは最大15W、Qiは最大7.5Wに対応している。

OSはiOS 15を搭載する(9月20日にアップデート提供を予定)。FaceTime通話で、空間オーディオと新しい「ポートレートモード」によって自然な会話が可能になるほか、マップのナビに拡張現実技術を採用するなどのアップデートが盛り込まれている。

外形寸法はW71.5×H146.7×D7.65mm。重量は約173g。IP68等級の耐水性能(水深6mで最大30分間)を備えているという。

製品にはUSB Type-C to Lightningケーブルが付属する。

本誌:宮澤孝周