イベントレポート
プロ向け機材が並ぶ「PHOTONEXT2018」レポート
トキスターの"単3モノブロック"やスクエア対応のセルフプリント機など
2018年6月6日 07:00
フォトグラファーズ&フォトビジネスフェア「PHOTONEXT2018」が6月5日に開幕した。会場はパシフィコ横浜のCDホール。6月6日は10〜17時まで開場する。入場無料、事前登録不要。
今年で9回目となる、プロ機材の展示とフォトセミナーを中心としたイベント。主催は株式会社プロメディア。主催団体は写真感光材料工業会、日本フォトイメージング協会、一般社団法人日本写真映像用品工業会。特別協賛は日本営業写真機材協会。
全体的に出力系の展示がメインという印象で、特に今年は「CP+との棲み分けがハッキリした」「かつてのラボショーみたい」という感想が聞かれた。本稿では会場内の展示から、本誌でも話題となった撮影アイテム類を中心に紹介する。
ソニー
ミラーレスカメラの「α9」「α7R III」「α7 III」をアピール。ウェディングの分野でも認知が広がってきており、今後は写真館などの市場も狙う。ブース内では鈴木知子氏、鈴木佑介氏、茂手木秀行氏がそれぞれウェディングを切り口としたセミナーを開催していた。
参考出展があった「PCレス コピーユニット」は、撮影データを高速バックアップするための装置。交換式のXQD、S×S、CFastスロットのほか、内蔵のSDスロットとからデータを吸い出し、外付けHDD/SSDに高速転送する。一緒に展示されているHDDなども含め、プロ用販路のみで取り扱うという。
ウェディングの現場では、撮影した映像をその場で編集・上映する「エンドロール」がよく見られる。この機材によりファイル転送時間を短縮すれば、編集作業により多くの時間を確保できるようになるという。
銀一
ソニーとのコラボレーションによる展示スペースを別室に用意。ビデオ関係機材、Eマウント用のマウントアダプター、Peak DesignやThink Tank Photoのカメラバッグなども展示されていた。
ワイドトレード
"単3モノブロック"として話題の「TOKISTAR mobilight D200」(税別5万円)が初展示されていた。
単3乾電池8本で200Wsの出力を得られ、ワイヤレストリガーも付属する。電池を除く重量は588g。航空機運搬に規制の多いリチウムイオン充電池に対し、乾電池であれば現地調達が可能な点をメリットとしている。
また、本製品向けに別売のカーボン製スタンド「Carbon mobi stand」(税別1万2,000円)も用意した。収納高さ51cm、全伸長は225cm。重量は608g。
KPI(ケンコープロフェショナルイメージング)
CP+でも展示していたTTL対応バッテリーストロボ「GODOX AD600 Pro」は、8月までの発売を目指すと決まった。「Pro」が付かないモデルとの違いは、リサイクルタイムの速さ、フラッシュ出力に合わせたモデリングランプの自動調光、カスタムファンクション「COLOR」モード設定により、全出力範囲で色温度変化を±75Kに保てるという点。価格は12万1,880円。
イメージビジョン
約4cm角の小型LEDライト「LitraTorch」を展示。発表以来、注目を集めているという。10m防水を特徴とし、背面にマグネットと三脚ネジ穴を備えている。microUSB端子で給電しながら照らすことも可能。税別1万1,800円。
浅沼商会
LEDライトの新製品を初お披露目。いずれも高出力になったチップ型LEDの採用による大光量を特徴としている。バッテリー駆動にも対応。7月発売予定で、価格はハンディタイプが6〜7万円、薄型タイプが12〜13万円(単色、バイカラーともに)を見込む。
富士フイルム
富士フイルムブースは、「プリントビジネス」「スタジオビジネス」と並んで「スクエアプリント」のコーナーを展開していた。従来機より手頃になったスクエア対応チェキ「instax SQUARE SQ6」の発売など、同社製品においてスクエアフォーマットが充実してきた点や、若者を中心としたスクエアフォーマット人気の高まりを受けたもの。これまで同社が扱う写真プリントは99%がLサイズだったそうだが、近年ではスクエアが10%程度に伸びているという。
参考出品としては、店頭セルフプリント機のスクエア用紙があった。既存のセルフプリント機をそのままにスクエアプリントを出力できる新用紙が今夏に提供される。用紙自体は長方形だが、キリトリ線で折り曲げると綺麗にスクエアになる。ソフトウェア側も対応しており、プリントしたい写真を選んだあと、任意のトリミング指定が可能。