日本カメラ博物館特別展：フィルムカメラ展

1839（天保10）年8月、フランス科学アカデミーで、フランス人のダゲールにより写真術が発表されました。その技法は、今日「ダゲレオタイプ」と呼ばれるもので、銅板に銀メッキをかけたものを感光材料として撮影するものでした。その後、湿板、乾板、そしてフィルムへと新しい感光材料技術が誕生していきました。それらは、いずれも銀が本来持っている光に感じる能力に、塩化物を使用することでさらに感光性を向上させて画像を記録するもので、これらを総称して「銀塩写真」と呼ばれる名称の由来になっています。

2019年は、ダゲレオタイプの発表から180年目を迎えます。そのなかで一貫して継続されてきた「銀塩写真」は、いまやデジタルカメラ、電子画像に主流を譲りました。産業と密接に関わっている写真にとって、より便利で、簡単に良好な画像が得られ、環境にやさしいものに主流が移行するのは自然な流れです。

しかしこのような時代にあっても、銀塩写真やフィルムを使用するカメラならではのプロセスの楽しみ、描写の持ち味があることも確かで、いまでも写真表現技法の1つとして地位を確立しています。

今回の特別展では、ダケレオタイプから写真術が180年目を迎えるにあたって、現在の視点であらためて「銀塩写真」や「フィルムカメラ」を客観的に見直し、その魅力を紹介いたします。また、それぞれの自宅にある「フィルムカメラ」や「古い写真」についての利用や保管への提案も行ないます。

日本カメラ博物館情報

会場

日本カメラ博物館
東京都千代田区一番町25 JCIIビル 地下1階

開催期間

2018年10月23日（火）～2019年3月10日（日）

開催時間

10時～17時

休館日

毎週月曜日（月曜が祝日の場合は翌日）
年末年始休館（12月28日～1月7日）
年末の12月18日～27日は休館日なし

入場料

一般：300円
中学生以下：無料
団体割引（10名以上）：200円