イベントレポート
日本カメラ博物館特別展「カメラ故郷に帰る」が開幕
44カ国にカメラを里帰りさせた愛好家 竹内久彌さんのライフワーク
2017年4月3日 19:27
東京・半蔵門の日本カメラ博物館にて、4月4日(火)から特別展「カメラ故郷に帰る 愛好家が巡るカメラ母国紀行」が始まる。本稿では4月3日に行われたプレスプレビューの模様をお伝えする。会期は7月2日(日)まで。
医師でありカメラ愛好家の竹内久彌さんのカメラコレクションとともに、竹内さんが19年をかけて各カメラの製造国44カ国に足を運んで撮影した写真作品を展示している。
オープニングに出席した竹内さんは、これらの撮影をカメラの"里帰り"という感覚で楽しんで始めたといい、19年に渡る撮影行も2017年2月のブラジル撮影をもって最後とするそうだ。2011年のメキシコ撮影ではピラミッドで転落・骨折し、現地で1カ月入院したこともあったという。しかしそうした出来事もふくめ「すべてが楽しかった」と振り返り、こうした視点もカメラの魅力の1コマとして来館者に見てもらえれば、と述べた。
6月10日(土)13時〜15時には、会場隣のJCIIビルで竹内久彌さんの講演会も開催。展示作品やカメラの解説を旅のエピソードとともに語る趣旨で、定員100名・参加料300円で参加申し込みを受け付けている。
以下に、展示カメラ・作品の一部を紹介する。
唯一のライカはポルトガル製の「ライカR3エレクトロニック」(エルンスト・ライツ、1976年)。日本のミノルタの技術を導入して、それまでカメラ製造と無縁だった国で作られた象徴的なカメラとされていた。
通常開館日の会場内は撮影禁止だが、展示されているカメラと作品および解説文は図録(会場で販売)に収録されているので活用されたい。