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キヤノン、フルサイズミラーレス用の大口径中望遠レンズ「RF85mm F1.2 L USM」
研削非球面レンズやBR光学素子を採用
2019年5月8日 13:35
キヤノンは、ミラーレスカメラ用交換レンズ「RF85mm F1.2 L USM」を6月下旬に発売する。キヤノンオンラインショップでの販売価格は税込35万9,100円。
35mmフルサイズミラーレスカメラ「EOS R」シリーズ用のキヤノンRFマウントを採用する交換レンズ。RFマウントのLレンズ(L=Luxury)に属する大口径単焦点レンズは、RF 50mm F1.2 L USMに続いて2本目。
色収差抑制のために、キヤノン独自開発のBRレンズを採用。BRレンズとは、有機光学材料のBR光学素子を凹凸のガラスレンズで挟んだ複合レンズ。一眼レフカメラ用のEFレンズにおいて「EF35mm F1.4L II USM」で採用例がある。
BR光学素子はその名(BR=Blue Spectrum Refractive)の通り青色光を大きく屈折させる特殊分散性を持っており、それにより可視光全域で高水準の色収差補正が実現するという。本レンズにはこのBRレンズとともに、特殊低分散性を持つUD(Ultra Low Dispersion)レンズも組み合わせた。
鏡筒にはフォーカスリングに加え、露出補正や絞り値などの設定項目を任意に割り当てられるコントロールリングを装える。防塵防滴構造で、鏡筒内のメカ構造を見直すことにより高い耐久性と耐振動衝撃性も持たせたという。
レンズ最前面と最後面には、水滴や汚れを拭き取りやすいフッ素コーティングを施した。撮影画像のフレアやゴーストを抑制するレンズコーティングは「ASC」(Air Sphere Coating)を採用している。
レンズ構成は9群13枚。絞り羽根は9枚(円形絞り)。最小絞りはF16。
最短撮影距離は0.85m。フィルター径は82mm。
最大径×長さは103.2×117.3mm。重量は約1,195g。レンズフード「ET-89」が付属する。
なお、2月に本レンズと同時に開発発表されたバリエーションモデル「RF85mm F1.2 L USM DS」は、2019年中の発売を目指しているという。DSはDefocus Smoothingの略で、通常モデルのRF85mm F1.2 L USMと同様の光学系に、蒸着技術によるボケ像のエッジを柔らかくする仕組みを取り入れた製品。ポートレート撮影に適したレンズとして開発している。