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オリンパス、単焦点PROレンズに「17mm F1.2」「45mm F1.2」を追加
25mm F1.2に続き「美しくにじむボケ」を研究
2017年10月26日 11:02
オリンパスは、マイクロフォーサーズ規格の交換レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」を2018年1月下旬に、「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」を2017年11月24日に発売する。希望小売価格はいずれも税別16万5,000円。
2016年11月発売の「M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO」に続き、美しくにじむボケと高い解像性能の両立を目指した単焦点レンズ。高速・高精度なAF、小型軽量で防塵防滴耐低温といった機動性も25mm F1.2から共通の特徴としている。
鏡筒デザインも17mm/25mm/45mmで操作性を統一している。幅広のフォーカスリングは前後に動かすことでマニュアルフォーカスクラッチが利用可能。ファンクションボタンとして使える側面の「L-Fn」ボタンも共通で搭載している。加えて、フィルター径は3本とも62mmで統一した。
また、35mm判のデジタル一眼レフカメラに対する優位点として、画面周辺までクロス測距が可能、フォーマットの小ささによりシステム全体が小型軽量、「瞳優先AF」が利用できることも引き続きアピールしている。
オリンパスの目指す"美しくにじむボケ"とは、「ピント面からアウトフォーカス面にかけてにじむように溶けていき、背景も滑らかに描写され、人物などの主要被写体により一層の立体感を感じることができるボケ」。特に、ピント位置から遠くない「微ボケ」や「小ボケ」といったエリアのボケ質を重視したという。
にじみのあるボケとは、ボケの輪郭が溶けるような状態を指し、背景がざわつく"二線ボケ"や、ボケの輪線が目立つ"シャボン玉ボケ"などと対極と言える。これらのボケ質は球面収差の残し方によって変化するため、同社では新開発の収差測定器を活用し、"銘玉"や"レンズの味"を定量的に検証。ボケと球面収差の相関性を研究しながら、最適な残存収差を目指して今回のF1.2レンズを設計した。
M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO
35mm判換算34mm相当の画角を得られる広角レンズ。レンズ構成は11群15枚。同社が世界に先駆けて量産化に成功したという、新開発のED-DSAレンズ1枚を前から2枚目に採用している。
ED-DSAレンズ(大偏肉両面非球面のEDレンズ)は、色収差補正能力を持つED(特殊低分散)レンズと、球面収差・コマ収差・非点収差の補正能力を持つDSAレンズの効果を1枚で併せ持つことで、レンズ枚数の削減や全長の短縮化に貢献。EDレンズとDSAレンズはどちらも加熱成形する際に割れやすいため、高精度に加熱・冷却をコントロールする製造技術が必要となる。
最短撮影距離は0.2m。絞りは9枚羽根の円形絞り。最小絞りはF16。
最大径×全長は68.2×87mm。重量は約390g。レンズフードが付属する。