カメラバカにつける薬 in デジカメ Watch

AIが止まらない!

これまでのお話

解説すると、カメラルシダは「明るい部屋」という意味です。カメラ・オブスクラが「暗い部屋」ですね。カメラルシダは英語で言うとライトルームでしょうか。道具としては紙に描く時に風景などのパースをきっちり取るためのものです。「今日を限りに絵画は死んだ」はドラローシュの言葉とされていますが、フランス語版のwikipediaを参照すると、どうも俗説らしいです。ダゲレオタイプができた年にこの発言があったらしいのですが、たしかに、すでにカメラルシダも存在する上ダゲレオタイプがそんなに普及して絵画を脅かしていたわけではないと思われるので、本当かな?? という感じはします。

ただベンヤミンの写真小史によると、カメラによって絵画の芸術性にゆらぎがあったのは事実です。とくに映画は影響が大きかったようです。これらは複製技術ですが、技術を複製するものではありません。AIは技術を複製し、プレイヤーをさらに増やすことになりました。現状のAIが関係する諸問題は、AIというより人間が間違った使い方をして問題になっているので、落ち着くのには時間がかかりそうです。

2010年に漫画サークル「ていこくらんち」をはじめる。2015年に出した同人誌「カメラバカにつける薬」が、あれやこれやでデジカメ Watchで連載させていただくまでになりました。カメラだけじゃなく、その向こう側にいる人たちの想いを伝えていければいいなと思っています。