特別企画
Lomo'Instant Wideでレッツパーティー!
大画面チェキフィルムを使うインスタントカメラ
Reported by片岡三果(2015/12/18 08:00)
10月に発売されたばかりのインスタントカメラ「Lomo'Instant Wide」を持って、パーティーを楽しんできました。これまでよりも大きなフィルムを使うLomo'Instant Wide。どのような写真が撮れるのでしょうか?
ロモといえば……
「ロモ」とはそもそもロシアの光学メーカーのブランド名であり、ロモ社で特に知れ渡っているトイカメラ「LC-A」を「ロモ」と呼ぶ事が多いです。写真の四隅の光量が落ち、トンネルの中から見ているような効果になる「トンネル効果」はトイカメラならではのノスタルジーな印象を受けます。
販売中の従来モデル「LOMO'INSTANT」は、フィルムサイズが富士フイルムの「Instax Mini」フィルムなのに対し、Lomo'Instant Wideは富士フイルムの「Instax WIDE」フィルムを使用。画面サイズはInstax Miniの62×46mmに対して、62×99mmと、Instax Miniフィルムを横に2枚並べた大きさです。
Instax Miniのフィルムが最近では馴染みがありますが、Instax Wideのフィルムを一度使うと、その大きさにとても満足度が高くなります。
さっそく使ってみました!
ファインダーを搭載していますが、一眼レフではないので視差(パララックス)があります。なのでファインダーをそのまま覗いて撮影すると写る範囲にズレが生じます。被写体の位置とレンズの位置を確認しながら撮影する必要がありますが、このズレもまたLomo'Instant Wideならではの写真を撮る楽しみになります。
またピントですが、マニュアルフォーカスで距離指標を見ながら目測で合わせるのです。レンズ側には3ステップ(0.6m/1-2m/無限)のゾーンフォーカスがあります。
お散歩スナップ中に急に可愛い犬や猫が目の前に現れてLomo'Instant Wideを構えて撮影すると、ゾーンフォーカスはスナップ撮影でセットしていた1-2mのままで、0.6mに変更するのをたまに忘れたり……。でもその経緯もまた味があったりします。
インスタントカメラでありながら自動露出の「オートモード」、長時間露光撮影用の「バルブモード」、ストロボ撮影時に便利な「シャッタースピード固定モード」を搭載したとっても遊び心満点のカメラです。露出補正も+1、0、-1の3段階に設定できます。
三脚穴もあるので三脚にセットして安定した撮影も可能。レンズキャップ型のシャッターリモコンも付属しているのでセルフィー(自撮り)も可能。
ストロボ部分に後付けができるカラーフィルター(4色)も付いています。
さらにコンボパッケージにはアタッチメントが3種類付いてきます。「Wide Angle Lens」(広角レンズ)に、「Close-Up Lens」(マクロレンズ)に、「Splitzer」(回転式ブラインド分割フィルター)が付いています。
レンズキャップがリモコンに これは便利!
レンズキャップ型のシャッターリモコンはセルフィーをするのにはもちろん、本体のシャッターボタンを押すとブレてしまいそうなシーンにも最適です。
また、ボタンが2分割されており、バルブモード用の押し続けるボタンも搭載しているのでとても便利です。シャッターリモコンは赤外線通信を使用しているので、ある程度離れて撮影する事が可能です。
また、自分撮り用のミラーがボディ全面に付いているのでフレーミングもチェックできます。
ストロボに後付けできるカラーフィルターは赤、青、黄、水色の4種類。自分撮りに赤いフィルターを付けて撮影してみたらとても怖い事になってしまったので、こちらは割愛いたします(笑)。被写体を選ぶと、ひと味違った雰囲気を味わう事のできるカラーフィルターです。
キャップ部分に付けるSplitzer(回転式ブラインド分割フィルター)は内蔵の羽部分をスライドさせることで2分割、4分割、6分割など、多重露光(MXボタン)と組み合わせて面白い絵づくりが可能です。全範囲の露光が終わったら多重露光を終えてシャッターボタンを押せば写真が出てきます。
Lomo'Instant Wideを三脚にセットし、Splitzerで6分割にして、さらに2色のカラーフィルターを交互に差し替えて、シャッターリモコンでMXボタンにセットして撮影。本体のシャッターで撮影してみたところ、Splitzerの調節中に少しズレでしまったため、シャッターリモコンが活躍しました。黄色と水色をセレクトしたので分割した色が程よく馴染み、ほんわかとした印象の写真に仕上がりました。
レッツパーティー!
暗い室内では露出補正は明るくしておくと良いです。ただしストロボを使用した時は露出補正は0で基本は大丈夫です。
集合写真を撮るときにはゾーンフォーカスの位置をどこにセットしているのかを撮影前によくチェックしましょう。気分が高ぶっているとゾーンフォーカスをチェックし忘れる事があります。室内は暗い事が多いので、特に記念写真はストロボを使用するのが良いでしょう。ストロボの発光量も自動で調節されます。
みんなでの記念ショットはミニ三脚を立てて少し上にセッティング。シャッターリモコンで撮影。ストロボも使っています。自分たちのタイミングでポーズを決めて、リモートでシャッターが切れるのでとても便利でした。
比較的光源のある場所でのセルフポートレートは5秒の長秒露光で光を取り込んでの撮影。もちろんその間は動くと像もブレてしまうので動いてはいけません。息を止めて微動だにせず撮影しました。おかげでストロボを使用せずにとても明るいポートレートが撮れました
Splitzerフィルターを使って多重露光でわたしを2人にしてみました。ちょうど分割すると思われるところに手を添えて、右と左で2回に分けての撮影。何回かチャレンジしてみましたが、Splitzerで片側を隠しての多重露光なので露出も変わらずに自然に分身ができました。時間に余裕があったら、着替えてガラっと雰囲気を変えた自分を分割した撮影も面白いかもしれません。
クリスマスツリーなどの見上げる被写体は特に撮影が難しかったです。視差の感覚をつかむまではドキドキします。そんなカメラです!。
被写体との距離をよく見極める必要があるので、少し間違うとピントがきていなかったり……でもそれも味と思えるのがLomo'Instant Wideのすごいところ。出てきた写真そのものが自分にとっての作品なのです。
視差があるのでレンズがどこを向いているのか確認する必要があります。慣れてくるとファインダーなしでも撮影する事ができます。描写についてはLomoならではの独特の色味、ボケがあります。トイカメラが好きな人にはたまらないです。
屋外でも使ってみました
浜辺で落書きをしてみたり、おしゃれな小物を撮ってみたり。
可愛い動物に出逢えるかも。とっさのチャンスを逃さないように、時にはアクティブに、時にはまったりじっくりと被写体と向き合ってみましょう。Lomo'Instant Wideにはデジタルカメラとは違ったスナップ時間の楽しさがありました。
ちょうど良い台や塀などをみつけたらLomo'Instant Wideをセットしていつでもセルフィーが撮れます。腕を延ばした距離以上に離れられるのもリモコンならでは。でも、自分撮りをするとき、逆光時はストロボを光らせないと真っ暗になってしまいます。
青空を撮ると、空の青さはとてもキレイに写ります。デジカメのトイカメラモードなどを使用したようなイメージです。Lomo'Instant Wideで撮ると、ナチュラルなトイカメラのイメージ。周辺減光がまた素敵です。
パーティーで大活躍する特別なカメラ
Lomo'Instant Wideで記念写真撮ろう! という行為がもうワクワクをもたらします。パーティ会場では「大きいカメラ!」「可愛い!」という言葉が飛び交います。特別な瞬間を特別なカメラで、そしてすぐに作品を見られる。楽しいその“時”を分かち合うのに最適なカメラです。
なによりも撮ったらその場でプリントとして作品ができてしまうという手軽さ、そしてじわじわと像が浮き出てくるワクワク感はデジタルでは味わえない決定的な違いです。
ただ、像が出てくるまでにだいたい5分ほどかかります。バッチリ撮れたと思って場所を移動すると写ってない! ズレすぎていた! なんてことも。本気モードの時はひと呼吸おいてしっかり確認しましょう。
ですが、失敗もインスタントフィルムの楽しさです。失敗も存分に楽しみましょう。
思い出をすぐにプリントしたい人。スクラップブッキングにもこのinstax Wideフィルムはインパクトを持たせる事ができます。部屋の壁に無造作にマスキングテープで貼るだけでもとってもオシャレです。
パーティの時にも大活躍しそうです。結婚式の二次会や誕生日会、ホームパーティ、用途は無限にあります。余白部分に水性以外の筆記用具で文字などを書く事もできます。
例えばパーティ参加者の写真を撮って、その場で名前やメッセージを書き、大きな台紙にまとめて主役にプレゼント。最後に真ん中にその日の主役の写真を飾ってあげるとその日の思い出がずっと続きます。
Lomo'Instant Wideはトクベツなカメラ。持つ事で生活に彩りを与えてくれる、そんなカメラです!