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野鳥向け機材が勢ぞろいの「ジャパンバードフェスティバル2015」レポート

超望遠レンズ、ジンバル雲台、大型三脚……鳥から身を隠すカモフラージュアイテムも

鳥をテーマにした国内最大級のイベント「ジャパンバードフェスティバル2015」が、10月31日・11月1日の2日間にわたり千葉県我孫子市にある手賀沼周辺の関連施設にて開催された。

ジャパンバードフェスティバル(Japan Bird Festival/略称:JBF)は、2001年より年一回のペースで開催されている鳥関連のイベント。

学生・企業・各種団体による鳥や自然環境に関する発表や野鳥写真の公募展「全日本鳥フォトコンテスト」(BIRD-1グランプリ)などが行われるほか、カメラメーカー、観察用品メーカーなどが出展しているのが特徴。今年で15回目の開催となる。

ここからは、カメラ・写真関連各社のブースで見つけた製品などを紹介しよう。せっかくなので、デジカメ Watchで普段とりあげない双眼鏡や単眼教についても軽く触れてみたい。

キヤノン

キヤノンは超望遠ズームレンズ「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」やデジタル一眼レフカメラ「EOS 5Ds」「EOS 7D MarkII」「EOS 8000D」のほか、同社の高倍率ズームレンズ搭載モデル「PowerShot G3X」「PowerShot SX60 HS」など、望遠撮影を意識したモデルが並んだ。

野鳥撮影で人気という超望遠ズームレンズ「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」
デジタル一眼レフカメラで展示されていたのは、「EOS 5Ds」「EOS 7D MarkII」「EOS 8000D」の3機種。
コンパクトタイプは、「PowerShot G3X」や「PowerShot SX60 HS」など望遠に強い高倍率機が並ぶ。
特別体験会として、「EOS 7D MarkII」と「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」の組み合わせで無料貸出も行われていた。
IS制御機構を搭載した「10×30 IS II」や「12×36 IS III」など、最新の双眼鏡も展示
手ブレ補正方式は「バリアングルプリズムによる光学補正方式」。上部のスイッチを押すことで使用できる。
キヤノンと日本野鳥の会が作成した野鳥撮影用のマナーブックも配布。

ニコン

ニコンブースでは、光学83倍のコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX P900」や双眼鏡を中心に展示していた。

光学83倍(35mm判換算24-2000mm相当)の望遠能力を有するコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX P900」。
来場者の関心も一際高いというだけあって、来場者の中には携帯している人もいた。
エントリーモデルの双眼鏡「PROSTAFF 7S」。防水仕様で初心者でも扱いやすい。
デジタル一眼レフカメラでは、「D7200」と「AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR」の組み合わせで展示されていた。
ミラーレスカメラでは、「Nikon 1 V3」と「1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6」が展示されていた。
超望遠レンズ「AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR」なども試用可能。

リコーイメージング

リコーイメージングのブースでは、主に双眼鏡を展示・販売していた。

WWF(世界自然保護基金)支援モデルの双眼鏡を9月11日より発売。ブースでも展示していた。
同社の双眼鏡「PENTAX Papilio II」をベースとしており、「PENTAX Papilio II 6.5×21 WF」(ブルー)と「PENTAX Papilio II 8.5×21 WF」(グリーン)の2種をラインナップしている。
本体色に合わせたオリジナルデザインのストラップも付属する。なお、本体とストラップには支援モデルの証であるWWFのオフィシャルロゴマークが記されている。
メインストリームとなる双眼鏡の販売も行われていた。
会場でWWF支援モデルの双眼鏡を購入すると、WWF特製ハンドタオルがプレゼントされた。

シグマ

初出展となるシグマは、動物写真家の湊和雄氏のミニ写真展のほか、「150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Sports」と「150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary」の展示・貸し出しを行っていた。

「150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Sports」は、加速度センサーを採用した手ブレ補正機構など高付加価値機能を盛り込んだ高性能超望遠レンズ。フィルター径は105mm。重量は2,860g。
「150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary」は、フィルター径95mm。重量1,930gの望遠レンズ。150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Sportsの基本スペックを踏襲しつつ、可能な限りの小型化・軽量化が図られている。
湊和雄氏によると、「150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Sports」で撮影する場合、三脚座を斜めにつけて親指で固定すると撮影しやすいという。

ケンコー・トキナー

ケンコー・トキナーのブースでは、11月5日に発売される超望遠レンズ対応のリュック「aosta トレジャーズ(TRRK01-BK)」などが展示されていた他、同社が取り扱う各種製品の販売も行われた。

600mm F4クラスの超望遠レンズに対応するカメラバッグ「aosta トレジャーズ」。
フラップの固定が面ファスナーになっているので、多少出っ張っても安定して固定できるという
底面はクッション材に適したEVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)を使用しており、水が染み込みにくい。
10月9日に発売した防振単眼鏡「16×25FMC スタビライザー」。手ブレ補正機能を搭載したほか、生活防水設計で扱いやすい。37mm径の各種フィルターも装着可能。
カメラバッグをはじめ、双眼鏡やフィールドスコープ、カメラアクセサリなどの販売も行われた。

ベルボン

ベルボンは、脚径36mmの三脚「Geo Carmagne 840BW」(仮称)を動画用雲台と組み合わせて参考出展していた。これは2015年内〜2016初頭の販売を想定しているという。

また、小型双眼鏡を三脚に固定するためのヘッド部も参考出展していた。汎用性をもたせ、双眼鏡の固定には面ファスナーを採用。雲台のクイックシュー部に装着するだけでなく、底部の三脚ネジを利用しても固定できるという特徴がある。

参考出展されていた三脚「Geo Carmagne 840BW」(仮称)。動画用雲台と組み合わせて展示されていたが、鳥など超望遠での撮影を想定しているという。
動画用雲台RH45RとキヤノンEOS 60D&EF600mm F4L IS II USMの装着例。隣は動画用雲台「FHD-71Q」と動画用三脚「Sherpa 638」(共に生産終了)の組み合わせ。アウトレット販売も行われていた。
参考出展されていた小型双眼鏡用の固定ヘッド。
クイックシュー部に装着でき、三脚と組み合わせての利用を想定している。
双眼鏡の固定には面ファスナーを採用しており、汎用性は高い。
固定ヘッドの底部には、三脚ネジ穴を備える。

パラゴンジャパン

新しく取扱いを開始したZENELLI(ゼネリ)のジンバル雲台「CARBON-ZX」を展示していた。ZENELLIは、北イタリアに拠点があり、ジッツオの三脚を設計していたエンジニアが中心となって起業したジンバル雲台メーカー。カーボン素材によるスタイリッシュなフォルムと質感が、他のジンバル雲台との違いだ。その他、セーフティロック機構などに、独自の工夫が盛り込まれているという。

ZENELLI(ゼネリ)のジンバル雲台「CARBON-ZX」
不慮の落下を防止するクイックシューのロック&リリース機構
チルト用のロック機構。
雲台基部に水準器を装備。
カメラの揺れを効果的に抑えるというカメラストッパー。

興和光学

興和光学は、スポッティングスコープや双眼鏡などバードウォッチング用品のほか、iPhone用のフォトアダプターなどを展示。

また、参考出展としてスポッティングスコープ「TSN-660M/600」と組み合わせて利用するフォトアタッチメント「TSN-PA8」を展示していた。フォトアタッチメントは、対応するスポッティングスコープにアイピースを装着したままカメラと接続(対応カメラマウントは必要)するためのユニットとなる。

iPhone 6専用のフォトアダプター。双眼鏡やスポッティングスコープと接続して利用する
参考出展のフォトアタッチメント「TSN-PA8」。
スポッティングスコープのほか、カメラと組み合わせて利用するシステムの展示も行われていた。写真はテレフォトレンズ「PROMINAR 500mm F5.6 FL」と350mm マウントアダプター「TX07」(マイクロフォーサーズマウント用)、パナソニックの「LUMIX GH4」を組み合わせた例。
82mmの対物レンズを搭載し、天体観測に利用できる双眼鏡「HIGH LANDER PROMINAR」。

カールツァイス

カールツァイスは、2016年春発売予定の双眼鏡「TERRA ED Pocket 10×25」と「TERRA ED Pocket 8×25」を参考出展。

エントリークラスに属する「TERRA ED Pocket 10×25」と「TERRA ED Pocket 8×25」。価格は4万〜5万円程度になる見込み。
エントリークラスだけあって、扱いやすいサイズとなっている。

ジョブデザインジャパン

ジョブデザインジャパンは、ジンバル雲台「ジョブデザイン ジュニア3 ジンバルキット」「ジョブデザイン ジュニア3 デラックスキット」「ジョブ ヘビーデューティーMarkIV ジンバルヘッド」の3種類のほか、カメラボディプレート、カメラボディ Lブラケットなどを展示していた。

また、同社初のカーボン三脚「アルゴンキン・カーボン三脚(TCF-36)」も展示。同社のジンバル雲台と組み合わせて利用することを想定しており、単体だけでなくセット販売も想定しているという。振動の原因のひとつとなるエレベーターを備えず、十分な高さを確保しているのが特徴であり、ローポジション撮影にも対応する。

同社のジンバル雲台のラインナップで最も小型・軽量モデルだという「ジョブデザイン ジュニア3 ジンバルキット」。
「ジョブデザイン ジュニア3 デラックスキット」は、ジュニア3専用に設計したアルミニウム削り出しのプレミアム・スイングアーム「デラックススイングアーム(HM-J3D)」を装備。
クランプ一体型スイングアームやニードルベアリングシステムを備えた、一般的ユーザーからハイアマチュアまで利用できる「ジョブ ヘビーデューティーMarkIV ジンバルヘッド」。
直接販売されていた各種ブラケット類。
ジョブデザインジャパン初のカーボン三脚「TCF-36」。全高は1,570mm。縮高は680mm。段数は3段。脚径は36mm。重量は1,900g。最大荷重は25kg以内。価格は税別9万7,000円。なお、雲台取付けネジは3/8-16UNC
脚部の角度調整機構にあるロゴ。なお、ローポジション時は地面から雲台取付けベースまでの高さが90mmとなる。
各部の固定はロックナット式。

よしみカメラ

よしみカメラでは、野鳥の撮影に便利なカモフラージュ製品やセンサーユニットなどを展示していた。

「忍者レフカモフラージュ」と「ひとつ目クンカモフラージュ」が組み合わされた「忍者カモフラージュセット」。三脚と組み合わせて利用する製品で、高さも十分ある。
裏側の様子。裏面は黒く写り込みの防止に役立つ。なお、下部には重り用のスリットがある。
音や動きに反応してシャッターを切る赤外線式の「雷動音センサー」も。

サイトロンジャパン

サイトロンジャパンでは、赤外線センサーによって人や動物を感知して撮影できる「赤外線無人撮影カメラ(STR300)」や防振機能付き単眼鏡「SII BL 1025 STABILIZER」などを展示。

赤外線LEDにより夜間撮影にも対応し、野生鳥獣の生息調査・撮影に利用できる。
電源には単3形電池を8本利用し、SDカードに保存可能。
コンパクトな10倍防振機能付き単眼鏡。電源にはCR2リチウム電池を2本利用する。

ジャパンホビーツール

ジャパンホビーツールでは、表地と裏地を重ねると固定されるカメラ用風呂敷「イージーラッパー」などを展示していた。カメラなどを包むだけでくっつくため、バッグの中でばらけることがないのが特徴。留めるためのゴム輪なども必要ない。

カメラや双眼鏡などを包むだけで、固定できるのが特徴のイージーラッパー。
サイズはS(280×280mm)、M(350×350mm)、L(470×470mm)、X(710×710mm)の4サイズをラインナップする。写真はXサイズ。カラーはカモフラージュとブラックの2色。
1人用の簡易テント「撮影用 カモフラテント<簡易型・1人用>」なども展示されていた

野鳥好きには見逃せない人気イベント

このほか、カメラメーカーや観察用品メーカー以外の出展として、野鳥写真の公募展「全日本鳥フォトコンテスト」が施設内で開催され、全国から応募があった1,000作品以上が展示されていたほか、今年からは台湾、モンゴル、リトアニア、ブルネイなど、国外の観光協会・旅行会社などからの出展もみられた。もちろん例年通り、アウトレット価格での会場限定販売なども行われ、終始鳥好きの愛好者でにぎわっていたのが印象的だった。次回の開催も楽しみにしたい。

公募展の様子。
海外からの出展では、野鳥文化や関連工芸品などが展示されていた。
野鳥撮影で有名な手賀沼の様子。

飯塚直