特別企画

SONY α9で鈴鹿8耐&4耐を撮る

約20コマ/秒の連写や1/32,000秒の高速シャッターを作品にどう活かすか

今回、フォトグラファーの中西学さんにソニー「α9」で鈴鹿8耐久および4耐レースを撮影していただきました。中西さんが指導する撮影会でのカットなどを含む、コース内、コース外の両方に渡る撮影となります。撮影の狙いとカメラやレンズがそれにどのように応えたのかを見ていきましょう。(編集部)

※状況説明の一部を変更しました。(11月24日)
※作例の一部を割愛しました。(11月30日)

約20コマ/秒の連写

連写した中の1枚。α9 / FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS / 1/400秒 / F20 / -0.3EV / ISO 800 / マニュアル露出 / 800mm(2.0x Teleconverter使用)
連写したカット。

撮影時の状況

α9の連写性能と追従を試したいと思い、第2コーナーからS字コーナーに入る場所でトライしてみました。

使用した機能のインプレッション

AFエリアはゾーンを利用。AF画面カバー率93%は脅威! 20コマの連写で撮影していると、動画を撮っているような感じで撮影できます。

使用レンズのインプレッション

FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSとα9の組み合わせだと、モータースポーツには最強の武器と言えます。

撮影時のテクニック

画面内にバイクを収めたら、あとはα9任せで問題なくピントを合わせてくれるので、リズム感のみ掴めば問題ないです。

夜間の追従性

α9 / FE 70-200mm F2.8 GM OSS / 1/15秒 / F5.6 / -1EV / ISO 640 / シャッター優先AE / 256mm(2.0x Teleconverter使用)

撮影時の状況

最初からこの構図を狙いました。夜間走行はS字を見せて、その流れに連なっているマシンのヘッドライトを意識しています。

使用した機能のインプレッション

拡張フレキシブルスポットAFを使い、構図をイメージした形でAF-C&連写で撮っています。構図に入るところまでAF-Cで追いかけ、ポイントに来たところで連写しています。

ブラックアウトがないα9なので、連写中もマシンを見失うことなく撮影できました。

使用レンズのインプレッション

FE 70-200mm F2.8 GM OSSに2.0x Teleconverterですが、テレコン装着時の画質の劣化が殆ど感じることなく使えたのに驚きました。テレコンを安心して使える、そして2倍でもそこまで全長が変わらないので、手持ち撮影でのホールド感も変わらないのが、より使いやすかったです。

撮影時のテクニック

疾走感とコーナーを含めた構図をイメージして、カメラを斜めに構えて流し撮りしています。切り返すポイントはライダー自身の動きも速いので、シャッター速度もコーナーに合わせた設定をしています。

ブラックアウトをしないカメラなので、コーナー手前から奥まで簡単に追い続けられますが、加速と減速を繰り返し、一定の速度で通過するわけではないので、撮影するポイントまでひきつけて連写するのがコツとなります。

1/32,000秒の高速シャッター

α9 / FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS / 1/32,000秒 / F11 / 0EV / ISO 6400 / マニュアル露出 / 800mm(2.0x Teleconverter使用)

撮影時の状況

デグナーカーブ付近で撮影。全体を構図に収めるという状況ではなく、タイヤメインでの撮影とチェーンなどを静止して撮影することを重視していました。

使用した機能のインプレッション

α9に搭載されている、1/32,000秒の電子シャッターにて撮影。ローリング現象が気になっていたのですが、後ろタイヤのメーカーロゴがくっきり描写されているのには驚きました。

また、チェーンもピタッと静止して、時間を止めるカメラだと思い感動しました。

使用レンズのインプレッション

FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSはテレコンバーターを導入してもAFが効くという脅威のスペック。

テレコンバータを使用するとピントが甘いと不安視される方も多いですが、写真を見ていただくとわかるように、シャープな描写をします。それは、Gマスターレンズの良さと言えるでしょう。

撮影時のテクニック

あくまでタイヤ狙いで撮影していますが、ライダーが画角から切れていると変なので、右下に空間をつくりバランスよく撮影することが肝心です。

拡張フレキシブルスポットAFの活用

α9 / FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS / 1/100秒 / F5.6 / -0.3EV / ISO 100 / シャッター優先AE / 400mm

撮影時の状況

ライダーを画面いっぱいに撮影したいため、距離が近い場所を探すことが肝心です。テレコンを無しでできれば撮影できるポイントを探してください。

使用した機能のインプレッション

AFエリアは拡張フレキシブルスポットAFを使い、連写で撮っています。α9とこのレンズの組み合わせなら初心者でも軽々モータースポーツを撮影することができます。

使用レンズのインプレッション

移動時に、インナーズームでは無いレンズで困るのがレンズが勝手にテレ側に伸びてしまう事。

今回このFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSはズームロック機構が搭載されているため、ズームリングが勝手に伸びてしまう事が少なくなっています。

撮影時のテクニック

α9は、画面隅までカバーするAFエリアのお陰もあり、今までだと中央近くで撮影し、その後にトリミングで対応するような撮り方も、最初から狙えるすばらしいカメラになっています。

流し撮り

α9 / FE 70-200mm F2.8 GM OSS / 1/80秒 / F22 / 0EV / ISO 125 / マニュアル露出 / 400mm

撮影時の状況

4耐決勝のラストでの撮影。

使用した機能のインプレッション

AFエリアは拡張フレキシブルスポットAFを利用。ライダーのヘルメットにピントを合わせますが、予備エリアとしてその周辺を補足し撮影できます。

使用レンズのインプレッション

距離が近いため、FE 70-200mm F2.8 GM OSSに2倍のテレコンバータを使用。FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSと違いAF捕捉が安定しているように思えます。

撮影時のテクニック

バイクのフロントカウル部分にピントを合わせ、被写体を逃さないように振ることが重要です。

初めてのレース撮影にお薦めの設定

α9 / FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS / 1/800秒 / F14 / -0.3EV / ISO 800 / マニュアル露出 / 800mm(2.0x Teleconverter使用)

撮影時の状況

S字コーナーから逆バンクに進入する場所で高速で攻めるライダーを狙い、斜めの構図で撮影しています。

使用した機能のインプレッション

手持ちで撮影していたため、ブレ軽減でシャッタースピードを1/800秒に上げている。この速度なら誰でも撮影可能です。

慣れてきたら、徐々にシャッタースピードを低速にしてチャレンジしてみてください。

使用レンズのインプレッション

FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSは重量が軽いため、取り回しが楽なのと、長時間撮影でも撮影者の疲労を回避できます。

撮影時のテクニック

初めてのレース撮影にチャレンジするなら、まずこの設定でチャレンジすると良いです。あとは、背景を流したい場合徐々に速度を落として調整してください。

背景も考慮した構図

α9 / FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS / 1/50秒 / F8 / 0EV / ISO 200 / シャッター優先AE / 400mm

撮影時の状況

アップでの撮影だけでなく、コーナーからの脱出を背景を含めた情景まで入れたくて構図を作っています。

使用した機能のインプレッション

AFエリアを拡張フレキシブルスポットAFを使い、構図をイメージした形でAF-C&連写で撮っています。ブラックアウトがないα9なので、連写中もマシンを見失うことなく撮影ができました。

使用レンズのインプレッション

少しでも鮮明にするために絞ってもF8〜F9辺りになるようにしています。日中は、それだけだとシャッター速度が思いのほか落ちないので、ISO50を使ったり、ND4を装着して撮影もしています。

撮影時のテクニック

グリップエクステンションGP-X1EMを使用したのですが、これを装着するだけで右手小指のかかりも良くなり、より撮影に集中することができました。

撮影協力:株式会社モビリティランド