Leofoto FIELD REPORT 三脚のある美しい写真
軽量&高剛性な三脚で、自由度の高いマルチアングルを実現
田中雅美さんが語るカーボン三脚「LS-323C」+回転式センターポール「HC-32」
2021年4月21日 12:00
デジタルカメラの手ブレ補正や高感度性能が向上したいまでも、写真家にとって三脚・雲台が重要なアイテムであることは変わりません。この連載ではレオフォトブランドの製品を使う写真家がその魅力を綴ります。
今回寄稿いただいた写真家は田中雅美さんです。
1961年生まれ、埼玉県在住。オーロラと自然風景や野鳥等の静止画と動画を撮影して主にテレビ番組に出演・提供をしている。映像提供に「いとしのオーロラ〜カナダ・北の大地の絶景と人々の物語」(NHK BS 4K)、「新地球絶景紀行」(BS-TBS)など。公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員
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オーロラや野鳥、富士山、私が撮影しているのは大自然が見せてくれる風景だ。追い求めている自然界の迫力ある姿を捉えるためのシステムを構築するとき、カメラやレンズはもちろん、大地に直接設置する三脚をないがしろにすることはできない。構える、狙う、フレーミング、ピントを合わせる、シャッターを切る。一連の作業を大自然を相手に瞬時におこない、確実にものにしなければならない。
レオフォトのLS-323CとHC-32の組み合わせは、大地や空の鼓動を感じられるような写真を日々追求し続けている自分の要求を、満たしてくれると感じた。
例えば、ライフワークとしている極北地帯でのオーロラ撮影では、冬になると非常に低温下の環境で撮影することになる。これまでさまざまな三脚を試してきたが、レオフォトの三脚は低温下での三脚の固着やオイル関係の凍結などがなく、十分な性能を見せてくれた。
意外と知られていないが、最近のカーボン三脚の一部には低温下で脚部を伸ばしたときにロックの締め付けでカーボン素材が割れてしまうものがある。しかし、レオフォトのカーボン三脚はそのようなトラブルがまだ一度も起こっていない。
三脚と組み合わせた回転式センターポールHC-32も同じく剛性が高く、HC-28から太さが増して強度が数倍に上がり、複雑な締め付けにも何ら問題なく対応してくれる。撮影時にどうしても避けたい物が手前にあるとき、HC-32を使えばカメラポジションを斜め上方向に容易に変更することができ、三脚だけではなし得ない撮影ポジションを見い出せる。上方向へと伸ばせばエレベーター代わりの役割を果たし、三脚付属のセンターポール以上の高さを取れる。
また、土台部分は360°パン方向に可動させることも可能だ。角度の目盛りも備わっており、パノラマ撮影で正確な角度を出すときなどにも重宝する。
海外には出られない昨今の状況下では、富士山を超望遠レンズで捉える作品を制作中だが、フルサイズ用超望遠レンズをHC-32に装着したときもしっかりと安定し、十分な強度を保っていた。軽量性と剛性を兼ね備えた質実剛健なカーボン3段三脚LS-323Cとマルチアングルを実現し利便性を高めてくれるHC-32はまさに名コンビ。自分自身と被写体の間に、このシステムが介在してくれることで、大地の力強さ、天体現象の壮麗さを余すことなく写し止めることができる。
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剛性の高い三脚「LS-323C」とマルチアングル対応の回転式ポール「HC-32」
LS-323Cはしっかりと全伸長を確保しながら、軽量性と剛性は特筆すべきものがあり、ロックの精度も非常に高い。
さらに回転式センターポールHC-32を組み合わせると、システムの利便性が向上する。HC-32はポールを横や斜めに伸ばすことができ、障害物を越したり、足元の俯瞰撮影が可能だ。もちろん、上方向に伸ばすこともできるので、三脚をフルに伸ばした上でHC-32を付けると、高所の撮影にも対応する。
望遠レンズも載せられるしっかりした剛性感
HC-32に望遠レンズを取り付けて使うこともできる。雲台を使わずレンズ側の三脚座をHC-32に取り付ければ問題ない。無理な傾け方をしなければブームとしても十分使える。動画撮影時はパン操作なども可能になるなど、撮影の幅が広がるだろう。
多くの撮影者にフィットするサイズ感
LS-323CをHC-32に組み合わせて使う場合、脚部を1段伸ばした状態で、男女ほとんどの撮影者が撮影できる高さとなり、非常に優れたマルチ三脚が完成する。さらに伸ばせば、身長180cm以上でも撮影できるだろう。その状態でも折り畳んだときの縮長の変化も少ない。それほど邪魔になることがないので、移動時などで扱いやすい。
制作協力:株式会社ワイドトレード