写真展告知
井賀孝写真展「mania」
2019年7月30日 19:08
彼の地を初めて訪れたのは30歳の時だった。2001年3月。アメリカン航空の12万円。一番安いチケットだったと思う。成田を出た飛行機はいきなり反対側のソウルに向けて飛び、そこから北上してシアトルに入り、そこで乗り換えマイアミに飛び、再び乗り換えてブラジルはサンパウロに入った。ようやくブラジルかよと思ったら最後にそこからリオ・デ・ジャネイロに飛んだ。ブルース・ウェーバーの代表作「ORIODEJANEIRO」、あのリオ・デ・ジャネイロだ。どんだけ遠いねん。偽らざるその時の心境だ。今でもその時の感情ははっきりと覚えている。入国審査を経ていざゲートを出てみると、有象無象の怪しい輩に一斉に取り囲まれ、えらいところに来てしまったなと思ったのも、忘れられない。
それから何度も訪れ写真を撮り続けた。気がつくと15年間で12回。地球の裏側までよく飛んだものだ。ブラジルは暑くて熱い。そこに暮らす人々は生きることにシンプルだ。お金がない奴は人にたかるし、犯罪にもはしる。男女の関係は親密で、強い奴、お金を持っている奴がモテる。基本的に人懐っこく、明るく愛情深い国民性。でも自分の欲求には正直みたいな。だから問題もしょっちゅう起こる(笑)
自分の欲求に正直だから、夢中にもなるし没頭もする。そんなシーンをブラジルではよく見た。私自身そういう姿に惹かれるというのもあるだろう。
熱狂。狂うほどに熱くなれ。そんな姿を“マニア”と呼ぶ。
会場
NineGallery
東京都港区北青山2-10-22(谷・荒井ビル1F)
開催期間
2019年7月30日(火)〜8月11日(日)
開催時間
10時00分〜19時00分(最終日17時まで)
休廊
月曜日
入場
500円
井賀孝×ゲストトークセッション
7月30日(火)藤里一郎「プロの矜持」
7月31日(水)清水哲朗「ブラジル×モンゴル」
8月1日(木)辻智彦「写真と動画」
8月2日(金)元田敬三「写真と言葉」
8月3日(土)田崎健太「ノンフィクションとフィクションの狭間」
8月4日(日)三村漢「NineGallery」
8月6日(火)鹿野貴司「地域の巻き込み方」
8月7日(水)川野恭子「山と写真」
8月9日(金)前川貴行「フィールドに立つということ」
8月10日(土)熊切大輔「東京を撮る」
※平日18時00分〜、土日16時00分〜