イベントレポート
日本カメラ博物館「カメラものしり展 やさしい カメラのABC」
普段見ることのできない収蔵品が多数展示 10月20日まで
2019年7月10日 12:00
全26テーマを実機とともに解説
特別展ではカメラの歴史、原理、種類などをAからZの26テーマに分けて説明パネルとともに実機の展示で解説する。今回は普段は見られない同博物館のコレクションが数多く並ぶため、カメラ愛好家には必見の展示となっている。
一方、カメラに興味があるものの知識には自信が無いという初心者や小中学生なども対象にしている。
カメラがどんな仕組みになっているのかといったことを実際のカメラを例に学べるように配慮されている。開催期間は小学校の夏休みを含んでおり、自由研究にも適した展示になっているそうだ。
親子向けのワークショップも開催
例年大人気となっている親子が対象の夏休みワークショップも開催する。詳細はWebサイトを参照してほしいが、既に定員に達したワークショップもあるほどだ。
日本カメラ博物館 運営委員の市川泰憲さんによると、「ぜひ子ども達に見て楽しんでほしいと思います。カメラの長い歴史の中でいろいろな技術が生まれましたが、それらを分かりやすく展示しています」とのこと。
今回の展示で特に珍しいアイテムは? と市川さんに聞いたところ、「『8×10インチ判カメラ用水中ハウジング』ではないでしょうか」と教えてくれた。大判カメラを中に入れてシートフィルムに記録するものだが、水中ではフィルム交換ができないため、1度の潜水で1枚しか撮影できない。メーカーは不詳だが特注品とのことだ。
なお、本展の図録が500円で販売される。
以下に展示の一部を紹介する。
H:大型カメラと小型カメラ
撮像素子やフィルムのサイズが違えば、ボディの大きさもまったく違ってくる。この中で一番大きなカメラは「ディアドルフ11×14」。約280×360mmの大判フィルムを使用する。
W:特殊カメラ
特殊な目的で使用されるカメラが並んでいた。たとえば、指紋の撮影に使われた「ポラロイド 指紋カメラ103」は、検出した指紋に直接カメラを当てて撮影するインスタントカメラだ。
こちらは「キヤノン ハイスピード モータードライブカメラ」。キヤノンF-1をベースにした報道向けの高速連写カメラ。
他にも、ブローニーフィルムを使う水中カメラ「シルーロ水中カメラ」(右)や天体撮影用の「ニコン全天カメラ」(左)などがあった。
イベント詳細
展覧会名
日本カメラ博物館 夏季特別展「カメラものしり展 やさしい カメラのABC」
開催場所
日本カメラ博物館
東京都千代田区一番町25 JCII一番町ビル 地下1階
開催期間
2019年7月9日(火)~10月20日(日)
開館時間
10時00分~17時00分
休館日
毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日の火曜日)
入館料
一般:300円
中学生以下:無料
団体割引(10名以上)一般:200円