イベントレポート

【CP+】シグマ、開発発表のArtレンズ2本を展示

105mm F1.4と70mm F2.8 MACRO

CP+2018の開幕直前に、交換レンズの新製品「105mm F1.4 DG HSM | Art」「70mm F2.8 DG MACRO」の開発発表を行ったシグマ。ブースで実物を見ることができた。

上記2本のレンズは一眼レフカメラ用に加え、ミラーレスカメラのソニーフルサイズEマウント用が予定されている。さらに7本の既存レンズについてもEマウント対応が予告されており、タムロン、トキナーと同じく、シグマもここにきて一気にフルサイズαへの接近が進んだ印象だ。

105mm F1.4 DG HSM | Art

高画質な単焦点レンズのリリースが続くArt F1.4ラインにおける、フラッグシップに位置付けられる製品。重量約1.6kgの大口径レンズで、ブースでは透明ケース内でのみ展示されていた。

展示品は2本。どちらもレンズフードを装着した状態で、1本は三脚座がついていた。

70mm F2.8 DG MACRO

その解像力の高さから、生産終了後の今も語り継がれるシグマのマクロレンズ「70mm EX DG」(2006年発売)。開発発表された新70mm F2.8マクロは、同じく焦点距離70mmを踏襲しつつ、Artライン初のマクロレンズとなる。

かつての70mmマクロも小ぶりなレンズだったが、新70mmもArtレンズとしては小型で細身の印象。

コアレスモーターを使用したフォーカスバイワイヤ方式を採用。繰り出した鏡筒が自動で収まるところも見れた。

このレンズはキヤノン用、シグマ用、ソニーE用が用意され、意外にもニコン用の発表がない。理由は、フォーカス方式(前玉繰り出し+フローティング)とフォーカスバイワイヤとの組み合わせにおいて「ニコンAF-Pシステムとの使い勝手に関する親和性に懸念があるため」(シグマ)とのこと。ニコン用の開発は保留となっている。

14-24mm F2.8 DG HSM | Art

3月9日発売の新レンズ。こちらもシューティングエリアで手に取ることができた。

大口径広角ズームレンズとあって、前玉の迫力はなかなかのもの。全長は抑えられており、取り回しは良さそうだ。

キヤノン用はレンズ光学補正に対応。既存のレンズもファームウェアVer.2.00で対応する予定であることが2月27日に発表された。純正レンズに対するシグマ製品のウィークポイントのひとつがレンズ光学補正だったが、その差も縮まりつつある。

ソニーフルサイズEマウントレンズ

CP+2018にあわせたシグマの発表のひとつが、ソニーフルサイズEマウントへの対応。シグマのフルサイズ用レンズといえば、近年はキヤノン用、シグマ用、ニコン用の3種類が定番だった。

ここへきてシグマは、フルサイズソニーEマウント用を投入することを発表。開発発表の新レンズ2本に加え、既存の7本がEマウント化され発売される。

会場ではそのいくつかを手に取ることができた。写真はソニーE用の20mm F1.4 DG HSM | Art。これまでマウントコンバーターMC-11を介して取り付けていたシグマレンズが、直にαボディへ装着されている。

ソニーE用14mm F1.8 DG HSMの電子接点。

ちなみにシューティングコーナーに置かれた被写体が渋い。世界中で見られる立木をディスプレイしたという。被写体から地域性をしりぞけることで、グローバル企業であるシグマを強調するためとのことだ。

山木和人社長のプレゼン

おなじみとなったシグマ山木和人社長のプレゼンテーションも行われていた。タイトル「新製品について」の通り、内容は開発発表のあった2本についてがメイン。社長自らが壇上に立ち製品の説明するとあって、今回も大勢のファンが詰めかけ盛況だった。

本誌:折本幸治