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Adobe Lightroomに初の“生成AI機能”が搭載…不要なオブジェクトを自然に削除

「ぼかし(レンズ)」も一般提供開始

アドビは5月21日(火)、Adobe Lightroomに「生成AI削除」機能を追加したと発表。同日より、モバイル版、デスクトップ版、iPad版、web版、Classicで早期アクセス版として提供開始している。

今回のアップデートで、Adobe Lightroomでは初めて生成AI「Adobe Firefly」を搭載したことになる。「生成AI削除」機能は同アプリケーションで最も強力な消去ツールで、簡単な操作により、写真から不要なオブジェクトを非破壊的に除去できるという。

修正前
修正後

使い方は、ブラシで任意の領域を大まかに指定するのみ。削除された空白の部分に、ピクセルレベルでマッチする画像を生成。高品質でリアリスティックな生成画像が得られるとしている。

従来から備わる修復ツールは、指定した範囲の周りの素材から空白部分を埋める方式だったため、複雑な画像を綺麗に復元することは難しかった。一方で「生成AI削除」は、柄物のシャツのシミ、料理写真のテーブルクロスのシワ、水面の不要な反射など、複雑な背景や周囲の編集にも活用できるとしている。

また、生成結果を複数の候補から選択するといった機能も備わる。

「生成AI削除」を使った画像には、コンテンツ認証情報が自動的に付与される。

「ぼかし(レンズ)」機能も強化

2023年10月にベータ版として登場した「ぼかし(レンズ)」機能も、正式版として一般提供が開始された。

こちらもAIを活用した機能で、ワンクリックであらゆる写真にボカシ効果を適用できるというもの。正式版では新しい自動プリセットが追加されており、AIが被写体を検出し、それ以外の領域を自動でぼかすといった機能が利用できる。

アダプティブプリセットには「背景をぼかす」が追加。ボケの形状を指定する機能も備わっている。

そのほかデスクトップ版では、特定の領域をシャープにしたりぼかしたりをコントロールできる機能も利用可能としている。

その他の追加機能

Adobe Lightroom Classicでは、テザリング対応機種が追加された。ソニーのフルサイズミラーレスカメラ「α7 IV」や「α7R V」をはじめとした最新機種が利用できる。

Adobe Lightroomのモバイル版およびデスクトップ版では、フォトライブラリへの即時アクセスが可能になった。これにより、さらに迅速な編集に対応するという。

Adobe Lightroom(モバイル版)においては、ユーザーインターフェイスが刷新。モバイルツールバーが合理化され、最もよく使われる機能が優先的に表示されるようになり、より速く、より直感的な編集が可能になったとしている。

本誌:宮本義朗