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手ブレ補正をシリーズ初搭載した「FUJIFILM X100VI」

フィルムシミュレーションに“REALA ACE” 創業90周年記念モデルも

富士フイルム株式会社は2月20日(火)、コンパクトデジタルカメラ「X100VI」を発表した。カラーはシルバー、ブラックの2色。店頭予想価格は税込28万1,600円。3月下旬の発売を予定している。また全世界1,934台限定で、同社90周年を記念した特別仕様「Limited Edition」も用意。国内では同社直販サイト「フジフイルムモール」で、税込35万900円(予想価格)で取り扱う。

2011年に発売した「X100」シリーズの6代目となるモデル。前モデルのX100Vに搭載したハイブリッドビューファインダーやデザインなどは継承しつつ、イメージセンサーや画像処理エンジンなど一新した。レンズはX100V同様に23mm F2レンズを搭載する。

ブラック
シルバー

有効画素数約4,020万画素のX-Trans CMOS 5 HRセンサー(裏面照射型)を搭載。従来モデル「X100V」では拡張域だったISO 125が常用感度として使用可能となるほか、シャッタースピードも1/180,000秒まで選択できるようになった。画像処理エンジンにも同じくXシリーズ第5世代となる「X-Processor 5」を採用した。

そのほか、X100シリーズ初となる被写体検出AF機能を搭載。動物、鳥、車、バイク、自転車、飛行機、電車、昆虫、ドローンをAIにより検出可能。また、従来機より進化したAF予測アルゴリズムの採用で、高速で動く車や動物など幅広い被写体の撮影に対応するという。

ボディ内5軸手ブレ補正機能をX100シリーズで初搭載。最大で6.0段分の補正効果を有する。

EVFは約369万ドットの0.5型有機EL。ファインダー倍率は0.66倍。背面モニターは従来機同様の3.0型・約162万ドットのチルト式モニターを採用する。

光学ファインダー(OVF)と電子ビューファインダー(EVF)を自由に切り替えられる「アドバンスト・ハイブリッドビューファインダー」を採用。そのほか、OVF内に小さくEVF表示を出せる「エレクトロニックレンジファインダー」機能を搭載する。OVFで被写体を捉えながらEVFで合焦部を拡大表示させるなどの使い方を提案している。

フィルムシミュレーションにはラージフォーマットセンサー搭載のデジタルカメラ「GFX100 II」と同じく「REALA ACE」をXシリーズで初搭載。このほか、全20種類のフィルムシミュレーションを用意している。

動画機能は6.2K/30p、4K/60pに対応。動画撮影中のトラッキングAF機能も備える。クラウドサービスFrame.io Camera to Cloudにも対応となった。

ボディ上面と底面にはアルミニウムを採用。前面・背面のグリップ部も全面的に見直しを図ったとしており、持ち心地や操作感を改善した。

限定販売となる創業90周年特別仕様「Limited Edition」は、カメラ本体に1934年創業当時のコーポレートブランドロゴと限定モデルの証であるユニークなシリアルナンバーの刻印が施される。付属品として限定ストラップとソフトレリーズボタンなどが同梱される。

本誌:佐藤拓