国内市場でレンズ一体型カメラの好調続く…ただし一眼レフは落ち込み大きく

デジタルカメラ【Worldwide】出荷数量月間推移　出典：一般社団法人カメラ映像機器工業会（CIPA）

一般社団法人カメラ映像機器工業会（CIPA）は8月1日、2023年6月のデジタルカメラ生産出荷実績（同工業会統計）を公開した。

出荷金額は概ね好調に

2023年6月のデジタルカメラ総出荷台数は67万1,384台、金額は627億2,527万8,000円だった。前年同月比では台数98.1％、金額106.1％を記録している。5月から6月にかけて下降しているのは2021年の統計と類似した動きとなっている。

前月比では台数が94.8％、金額が90.6％と減少。今年2月から続いていた増加傾向が5か月ぶりにストップした。1～6月の累計（台数343万5,914台、金額3,137億506万9,000円）で見ると、前年同期比で台数98.5％と微減したものの、金額は112.6％と伸長した。2021年との同期比では台数80.2％と落ち込んだが、金額では130.2％と大きく上回る結果となった。

カメラ区分で見ると、概ね好調だったのはミラーレスカメラ。前年同月比で台数110.5％、金額111.6％を記録している。前月比では台数98.3％、金額90.3％と減少している。

一眼レフカメラは前年同月比を大きく割り込んでおり、台数76.4％、金額64.2％となっている。レンズ一体型カメラは台数85.4％と減少しているが、金額は113.9％と上回る結果となった。

国内向け市場、一眼レフカメラの落ち込み大きく

日本国内向け市場におけるデジタルカメラ総出荷台数は8万2,149台、金額が58億5,116万4,000円だった。前年同月比では台数101.9％、金額110.3%といずれも増加傾向となった。前月比でも台数106.6％、金額103.2%と伸長した。

カメラ区分で見ると、ミラーレスカメラとレンズ一体型カメラが好調だった。特にレンズ一体型カメラは前年同月比で金額が153.7%と大きく増加した。一方、一眼レフカメラは前年同月比で台数39.2％、金額43.7％と落ち込む結果となった。

国外向け市場（日本以外）のデジタルカメラ総出荷台数は58万9,235台、金額は568億7,411万4,000円だった。前年同月比は台数が97.6％と微減、金額は105.7%と微増した。

地域別でみると、欧州向け市場の不調が目立った。前年同月比で台数80.1％、金額93.0％と落ち込んでいる。特に一眼レフカメラの台数が67.4％、金額が59.5％と減少しており、それが全体の数字に影響しているものとみられる。

中国向け市場は前年同月比で台数124.3％、金額123.7%と好調。特にミラーレスカメラは台数136.4％、金額134.5％と大きく伸長している。一方、前月比では全体で台数78.3％、金額74.0％と苦戦。ミラーレスカメラも台数73.2％、金額71.4％となっている。

米州向け市場は概ね好調。前年同月比で台数105.9%、金額104.8%といずれも伸長。前月比でも台数106.6％、金額105.0%となっている。