好調続いたミラーレスカメラも苦戦に…CIPAの11月統計

デジタルカメラ【Worldwide】出荷数量月間推移　出典：一般社団法人カメラ映像機器工業会（CIPA）

一般社団法人カメラ映像機器工業会（CIPA）は1月5日（金）、2023年11月のデジタルカメラ生産出荷実績（同工業会統計）を公開した。

ミラーレスカメラが10カ月ぶりの減少傾向に

2023年11月のデジタルカメラ総出荷台数は64万6,912台、金額は606億1,689万3,000円だった。前年同月比では台数80.5％、金額76.9％と2桁台の下落を見せた。

前月比でも台数80.9％、金額78.1％といずれも減少。1～11月の累計（台数713万8,069台、金額6,635億3,419万9,000円）では、前年同期比で台数が97.0％と減少、金額は106.2％と伸長した。

カメラ区分で見ると、これまで好調が続いていたミラーレスカメラも、前年同月比で台数92.7％、金額77.6％と苦戦。ミラーレスカメラが前年同月の数値を下回ったのは2023年1月の統計以来となっている。

国内向け市場はレンズ一体型カメラが健闘

日本国内向け市場におけるデジタルカメラ総出荷台数は6万3,258台、金額は46億6,950万3,000円を記録した。前年同月比では台数72.6％、金額60.5％と世界全体の動きと同様に大きく下落した。前月比では台数70.3％、金額74.5％だった。

カメラ区分で見ると、レンズ一体型カメラが唯一好調な動きを見せた。前年同月比で台数が93.1％とわずかに下回ったものの、金額は102.7％と微増した。前月比では台数93.7％、金額90.0％とカメラ区分で唯一90％台をキープした。

そのほかミラーレスカメラは前年同月比で台数64.9％、金額55.7％を記録。一眼レフカメラにおいては台数30.8％、金額44.4％と大きく減少している。

国外向け（日本以外）のデジタルカメラ総出荷台数は58万3,654台、金額は559億4,739万円だった。前年同月比で台数81.4％、金額78.7％を記録。前月比では台数82.3％、金額78.4％とこちらも減少する結果となった。

地域別でみると、特に減少幅が大きかったのが欧州向け市場。台数66.2％、金額65.1％を記録している。日本国内では好調だったレンズ一体型カメラだが、欧州向け市場では台数56.5％と大きく下降。金額も71.7％となっている。

好調の続いていた中国向け市場も一転して減少傾向となった。前年同月比で台数94.3％、金額83.1％を記録。カメラ区分ではミラーレスカメラが台数102.9％と健闘している。

米州向け市場は台数96.0％、金額96.4％とわずかに減少。しかし、カメラ区分で見るとミラーレスカメラが台数139.7％、金額104.8％とどの地域よりも好調な結果となった。