国内市場でミラーレスカメラが好調…出荷台数・金額が前年同月比200％超に

デジタルカメラ【Worldwide】出荷数量月間推移　出典：一般社団法人カメラ映像機器工業会（CIPA）

一般社団法人カメラ映像機器工業会（CIPA）は6月1日、2023年4月のデジタルカメラ生産出荷実績（同工業会統計）を公開した。

出荷台数・金額が前年同月を引き離す

2023年4月のデジタルカメラ総出荷台数は65万2,517台、金額は649億3,985万3,000円を記録した。前年同月比で見ると台数119.9％、金額127.7％と伸長する結果となった。

前月比でも台数112.0％、金額132.8％と好調。2021年、2022年はいずれも3月から4月にかけて減少したが、今年は1月から3カ月連続で上昇している。2021年4月の出荷台数（75万6,155台）には届いていないが、同金額（446億485万8,000円）より大きく上回る状況となっている。

ミラーレスカメラは前年同月比で台数143.4％、金額136.8％と大きく伸長。前月比でも台数116.1％、金額139.3%と好調を維持している。レンズ一体型カメラも同様に好調だった一方で、一眼レフカメラのみ減少傾向となった。前年同月比で台数70.0％、金額64.1％と大きく落ち込んでいる。

好調続く日本国内向け市場。米州向け市場は不調か

日本国内向け市場におけるデジタルカメラ総出荷台数は8万3,882台、金額が62億30万5,000円だった。前年同月比で台数153.8％、金額178.6％を記録している。前月比でも台数101.1％、金額122.3%と上昇した。

カメラ区分で見ると、ミラーレスカメラは前年同月比で台数205.0％、金額203.5％と大幅な伸びを見せた。レンズ一体型カメラも、前月から台数89.2％と減少したものの、前年同月比では台数133.2％、金額158.3％と好調だった。

一眼レフカメラは、前年同月比で台数62.4％、金額56.0％と激しく落ち込んだ。しかし、前月からは台数148.9％、金額121.8%と上昇する結果となっている。

国外向け市場（日本以外）のデジタルカメラ総出荷台数は56万8,635台、金額は587億3,954万8,000円だった。前年同月比で台数が116.2％、金額が123.9％を記録。前月比でも台数113.8％、金額134.0%と伸長している。

地域別でみると、とりわけ好調なのが中国向け市場。前年同月比で台数が166.1％、金額が164.4％を記録している。前月比は台数136.8％、金額147.4％となっており、2月以降上昇を続けている。

欧州向け市場も概ね好調。前年同月比で台数106.4％、金額122.7％だった。カメラ区分で見ると、ミラーレスカメラの台数（7万8,898台）が一眼レフカメラ（3万7,148台）の2倍超となった点も目を引く。2022年の両者の出荷台数は、抜きつ抜かれつの関係を続けていた。

地域別で唯一前年同月を下回ったのは米州向け市場。台数が92.3％、金額が93.8％となっている。他の地域では軒並み好調だったミラーレスカメラにおいても、台数で107.1％と上回ったものの、金額は95.8％と前年を割る結果となった。