ニュース

好調続く中国向け市場 日本は2カ月連続で減少

CIPAの8月統計より

デジタルカメラ【Worldwide】出荷数量月間推移 出典:一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)

一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は10月2日、2023年8月のデジタルカメラ生産出荷実績(同工業会統計)を公開した。

一眼レフカメラは再び“不調”か

2023年8月のデジタルカメラ総出荷台数は68万3,227台、金額は614億4,846万7,000円だった。前年同月比では台数が92.5%と若干下回ったが、金額は103.9%と微増する結果となった。

前月比では台数92.1%、金額90.5%といずれも減少。1~8月の累計(台数486万875台、金額4,430億5,932万8,000円)では、前年同期比で台数は98.1%と減少。金額は109.8%と伸長している。

カメラ区分で見ると、ミラーレスカメラが唯一の好調となった。台数43万4,298台、金額499億4,950万1,000円を記録し、前年同月比で台数127.8%、金額112.3%となった。前月比では台数94.6%、金額90.2%と落ち込んでいる。

前月好調だった一眼レフカメラは一転して振るわない結果となった。台数が10万213台、金額が51億6,928万2,000円で、前年同月比で台数が55.1%、金額が64.0%となっている。前月比では台数75.0%、金額87.1%を記録している。

2023年8月デジタルカメラ出荷実績(世界全体)
区分実績前年同月比
デジタルカメラ合計683,227台92.5%
61,448,467千円103.9%
レンズ一体型148,716台68.7%
6,329,684千円96.4%
一眼レフ100,213台55.1%
5,169,282千円64.0%
ミラーレス434,298台127.8%
49,949,501千円112.3%

不調続く国内向け市場

日本国内向け市場におけるデジタルカメラ総出荷台数は7万7,657台、金額47億8,322万9,000円だった。前年同月比で台数84.8%、金額92.9%と減少しており、前月から不調が続いている。

カメラ区分で見ると、世界全体の動きと同様に一眼レフカメラの落ち込みが大きくなっている。台数2,948台、金額1億5,845万7,000円を記録し、前年同月比では台数53.5%、金額52.0%となっている。

ミラーレスカメラは台数4万2,279台、金額36億9,322万4,000円を記録。前年同月比で台数は116.8%と伸ばしたが、金額は99.4%に留まっている。

2023年8月デジタルカメラ出荷実績(日本国内)
区分実績前年同月比
デジタルカメラ合計77,657台84.8%
4,783,229千円92.9%
レンズ一体型32,430台65.0%
931,548千円82.5%
一眼レフ2,948台53.5%
158,382千円52.0%
ミラーレス42,279台116.8%
3,693,224千円99.4%

国外向け市場(日本以外)のデジタルカメラ総出荷台数は60万5,570台、金額は566億6,523万8,000円を記録した。前年同月比では台数が93.6%と減少したが、金額は104.9%と微増した。

地域別では、中国向け市場の好調が続いている。前年同月比で台数133.8%、金額128.8%を記録しており、地域別で唯一、台数・金額ともに前年を上回る結果となった。特にミラーレスカメラは台数154.2%、金額137.4%と大きく伸長している。

米州向け市場は前年同月比で台数94.2%、金額102.6%でほぼ横ばい。前月好調だった一眼レフカメラは台数78.3%、金額86.3%と振るわず。一方ミラーレスカメラは台数121.0%、金額106.6%と伸長している。

欧州向け市場では、前年同月比で台数が75.2%と落ち込んだ。カメラ区分で見ると、一眼レフカメラが台数40.9%、同じくレンズ一体型カメラが50.6%といずれも大きく減少している。ミラーレスカメラは台数137.7%、金額136.4%と好調だった。

2023年8月デジタルカメラ出荷実績(地域別)
地域実績前年同月比
中国向け140,262台133.8%
16,225,156千円128.8%
アジア向け(日本・中国以外)102,327台97.0%
9,575,164千円87.8%
欧州向け170,276台75.2%
13,380,617千円106.3%
米州向け168,201台94.2%
15,026,485千円102.6%
その他地域向け24,504台78.2%
2,457,816千円75.2%
本誌:宮本義朗