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2023年は低調なスタートに…デジタルカメラ出荷台数が世界各地で前年同期割れ

国内市場ではミラーレスカメラが好調 CIPAの1月統計

デジタルカメラ【Worldwide】出荷数量月間推移 出典:一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)

一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は3月1日、2023年1月のデジタルカメラ生産出荷実績(同工業会統計)を公開した。

2023年は低調なスタートに

2023年1月のデジタルカメラ総出荷台数は37万4,767台、金額は311億4,859万6,000円を記録。前年同月比では台数が64.6%、金額が81.1%と2桁台の減少を記録した。過去2年間と比較しても、低調な出だしとなっている。

月毎の出荷台数においては、2022年6月から同11月まで前年同月を上回り続けていた。同12月と当月で2カ月連続での減少傾向となっている。出荷金額は2022年4月以降で前年同月を上回り続けていたが、当月は10カ月ぶりに前年を割る結果となった。

カメラ区分で見ると特に振るわなかったのが一眼レフカメラ。前年同月比で台数32.1%(5万6,298台)・金額40.8%(27億3,487万2,000円)と大きく落ち込んだ。前月まで好調が続いていたミラーレスカメラにおいても、台数91.6%(20万5,930台)・金額89.4%(237億7,781万9,000円)と前年同月におよばなかった。

2023年1月デジタルカメラ出荷実績(世界全体)
区分実績前年同月比
デジタルカメラ合計374,767台64.6%
31,148,596千円81.1%
レンズ一体型112,539台62.7%
4,635,905千円90.6%
一眼レフ56,298台32.1%
2,734,872千円40.8%
ミラーレス205,930台91.6%
23,777,819千円89.4%

ミラーレスカメラの好調、日本国内のみに

日本国内向け市場におけるデジタルカメラ総出荷台数は5万86台、金額は35億4,094万5,000円だった。前年同月比で、台数が81.8%と減少した一方で、金額では110.3%と伸長している。

カメラ区分で見るとミラーレスカメラが孤軍奮闘。前年同月比で台数153.8%(2万4,046台)・金額128.4%(26億4,641万円)と大きく上回った。

2023年1月デジタルカメラ出荷実績(日本国内)
区分実績前年同月比
デジタルカメラ合計50,086台81.8%
3,540,945千円110.3%
レンズ一体型23,917台57.8%
746,289千円90.0%
一眼レフ2,123台50.8%
148,246千円46.4%
ミラーレス24,046台153.8%
2,646,410千円128.4%

国外向け市場(日本以外)のデジタルカメラ総出荷台数は32万4,681台、金額は276億765万1,000円を記録した。前年同月比は台数が62.6%、金額が78.4%となっている。カメラ区分で見ても、いずれも前年同月を下回る結果となった。

前年同月からの落ち込みが特に激しかったのは米州向け市場。2022年、同市場で年間を通して成長を続けていたミラーレスカメラも、前年同月比で台数65.1%(4万335台)・金額58.9%(44億8,951万5,000円)と振るわなかった。デジタルカメラ全体で見ても、台数51.1%(8万2,667台)・金額58.1%(63億1,626万9,000円)と大きく落ち込んでいる。

2023年1月デジタルカメラ出荷実績(地域別)
地域実績前年同月比
中国向け58,879台76.1%
6,302,285千円95.9%
アジア向け(日本・中国以外)65,438台75.9%
6,213,632千円91.6%
欧州向け100,404台57.1%
7,068,380千円73.2%
米州向け82,667台51.1%
6,316,269千円58.1%
その他地域向け17,293台101.3%
1,707,085千円127.5%
本誌:宮本義朗