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キヤノン、F4標準ズーム並みに小型化した「RF70-200mm F4 L IS USM」

一眼レフ用より約3割短く 5段分の手ブレ補正を内蔵

キヤノンは、ミラーレスカメラ用交換レンズ「RF70-200mm F4 L IS USM」を12月下旬に発売する。価格はオープン。キヤノンオンラインショップ販売予定価格は税別19万5,000円。

コンパクトでフットワークよく撮影できることを目指した望遠ズームレンズ。一眼レフカメラ用の「EF70-200mm F4L IS II USM」(2018年発売)と同等以上の画質を実現しながらも、小型軽量化を追求して開発したという。

本レンズの小型軽量化は、ミラーレスカメラの大口径マウントとショートバックフォーカスを活かし、ズーム操作により全長が変化するズームタイプを採用したことにより達成したという。70-200mm F4の交換レンズとして世界最短最軽量としている。

鏡筒を縮めた際のレンズ全長は、レンズ単体でEF70-200mm F4L IS II USMより57mm(約32%)短い約119mm。同じくズーム全域で開放F4の標準ズームレンズ「RF24-105mm F4 L IS USM」(全長107.3mm。最大径83.5mmとフィルター径77mmは共通)とほぼ同じサイズ感としている。

手ブレ補正効果はレンズ単体で最大5.0段分。EOS R5/R6との組み合わせではボディ内手ブレ補正との協調で最大7.5段分としている(いずれも200mm時)。スポーツや野生動物の撮影に適するという、露光中のみ手ブレ補正を行う手ブレ補正MODE 3も備える。

AF駆動はナノUSMで、フォーカス群とフローティング群を独立制御する仕組み。静かで滑らかなAFとフォーカスブリージングの抑制により、動画撮影に配慮している。

レンズ構成はUDレンズ4枚を含む11群16枚。ワイド側でも周辺光量が低下しないように配慮し、口径食を抑えて円形のボケが得られるようにしたという。絞り羽根は9枚(円形絞り)。

レンズ構成図。緑がUDレンズ。

最短撮影距離はズーム全域で0.6m。EF70-200mm F4L IS II USMの1mから短縮している。

鏡筒は防塵防滴構造。炎天下でも安定した光学性能を発揮するために遮熱塗装を採用。レンズ最前面にはフッ素コーティングを施した。

鏡筒先端部のコントロールリングは、絞り、シャッタースピード、ISO感度、露出補正などを任意で割り当て可能。有償でクリック機構を取り外すサービスも提供する。

最大径×全長は約83.5×119mm、重量は約695g。付属のレンズフードはロックボタンを備えるタイプ。三脚座は用意しない。

本誌:鈴木誠