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誕生30周年を迎える画像編集ソフト「Photoshop」

機能の変遷やターニングポイントを振り返る

Photoshop2020のバージョン表示画面

アドビは、同社の画像編集ソフト「Photoshop」が、2020年2月19日に誕生30周年を迎えたと発表。記念のWebコンテンツ(Adobe Blog)を公開している。

同ソフトは、1990年にバージョン1.0として発売された(日本での発売は1991年4月)。当時の対応OSはMacのみで、日本語にも非対応だった。以降、バージョンを重ねながら、写真や映像、デザイン、建築、イラスト、コミックなど、幅広い分野で用いられるようになっていったと、その歩みについて同社は記念コンテンツの中で振り返っている。

同ソフトが25周年を迎えた時には、開発者のトーマス・ノール氏による誕生ストーリーが披露された。

Photoshop誕生30周年にあたり、バージョン2.5でのWindows版リリース(1993年)や、バージョン3.0でのレイヤー機能の実装(1994年)、バージョン5.0におけるヒストリー機能の追加(1998年)など、その歩みの中で多くのターニングポイントがあったと振り返る同社。DTPの普及に伴う大きな動きの中で、その一翼を「Illustrator」や組版ソフトとともに、その一翼を担う役割を果たしてきたとした。

現在ではソフト内のプラグインとして使用されている「Camera Raw」についても、バージョン表記がCSに移行した2003年から標準で装備されるようになった。この頃は永久ライセンス式で、パッケージ版がダウンロード版とともにバージョンCS6まで併売された。また、この頃はデジタルカメラの普及期にあたり、「Photoshop Elements」シリーズ(バージョン1.0は2001年)など、機能を絞った簡易版も登場した。

Lightroomの登場は、2007年のこと。当時名称は「Photoshop Lightroom」だった。

現在のようなサブスクリプションが開始したのは、2012年のこと。近年では、「Adobe Sensei」などに代表されるような、AI技術や機械学習技術の活用も大きなトピックとなっている。

この他、スマートフォンやタブレットデバイスでの使用に最適化したバージョンのリリースなど、同ソフトはPC版以外での使用に対応する流れもでてきている。ネットインフラやSNSの普及、カメラを含めたポータブルデバイスの高性能化も、これからの同ソフトウェアの機能拡張・拡大と密接に結びつきながら動いていくのではないだろうか。

なお、同社ではPhotoshopの生誕30周年を記念して、同ソフトを用いて制作された作品とメッセージをTwitter上で募集している。募集期間は2月20日から2月29日まで。「#PsILoveYou30」をつけて投稿した場合、抽選で30名の応募者に対してPhotoshop30周年記念グッズが贈られるという。

本誌:宮澤孝周