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ニッシンの新しい“マシンガンストロボ”「MG10」詳報
連写対応の高耐熱仕様 カメラを取り替えやすい新モードも
2018年9月3日 14:57
MG10登場の経緯
連写でもオーバーヒートしない高耐熱ストロボとして注目を集めた、マシンガンストロボこと「MG8000」(2012年発売)。もともと後継機種の予定はなかったそうだが、生産終了後も市場からの強い要望があり、「オーバーヒートしない、止まらない」というMG8000のコンセプトを継承する新製品として「MG10」が登場した。MG10も、MG8000と同様にクオーツ放電管を採用している。
クリップオンタイプだったMG8000に対し、MG10はグリップタイプに変更。グリップタイプのストロボといえばナショナル製品(いわゆる”ナショP”)が有名だが、3〜4年前にサポートが終了している。「MG10の登場は、グリップタイプのストロボを望む方々にインパクトがあったのでは」とニッシンジャパンの担当者は語る。こうしたストロボを求める声は、報道の分野からも強かったそうだ。
MG10の使い方
MG10はグリップタイプのため、付属のブラケットを介してカメラの三脚ネジに固定する。発光に関する操作は同社コマンダー「Air10s」との組み合わせを前提にしており、MG10本体の背面操作部はシンプル。Air10sはフォーサーズ用も9月には発売となる見込みで、これで当初予告していた5マウントが出そろう。
MG10には、コマンダーが動かないときなどの非常用としてシンクロターミナルも備わっている。その場合はマニュアル発光のみ可能で、MG10側で光量調整できる仕組みになっている。
ズーム機構は24-200mm相当の画角をカバー。内部のマグネットと外側のカバーがマグネットで連動している。ズームユニットを内部に持つとヘッドが大きくなり、市販のストロボ用アクセサリーが付かないことがあるために考案された。
発光部にはLEDのモデリングライトも装備。8Wで、光量は25段階に調節できる。最大光量時は4時間発光する。電池残量が減ってくるとストロボの発光を優先するため、モデリングランプは暗くなる仕様。そのため、長時間のモデリングランプ使用時は外部電源が有効としていた。
リチウムイオン充電池に対応
MG10には、「単3電池8本用マガジン」と「保護回路付き26650型リチウムイオン充電池用マガジン」の2つが付属。26650型リチウムイオン充電池は大容量ながら充電時間も短く、また軽く小さいため、ストロボ本体にセットする電池として好ましいとして採用された。
多くのストロボメーカーでは独自にパッケージングしたバッテリーパックを提供するが、ニッシンでは26650型リチウムイオン充電池をそのままマガジンにセットして使えるのが特徴だ。同社としても新しい取り組みだそうで、今後も新しい情報をWebサイトなどで随時発信していくとしていた。
フル発光のリサイクルタイムは、単3アルカリ乾電池で3.5秒、リチウムイオン充電池で2.8秒、外部電源で1.5秒だという。リチウムイオン充電池を使うとチャージが速くなるので、用途によっては外部電源の「PS8」を併用しなくても済むシーンが増えるかもしれないという。
なお外部電源の接続時も、内部回路を動かすためにストロボ側の電池が必要。外部電源を装着している間も、LEDモデリングライトの点灯と冷却ファンの電源はストロボ内部に装填された電池を使うそうだ。
リモートシャッターレリーズ
「今までにできなかったような撮り方ができる」とする新機能。MG10にはリモートトリガー用のシャッターボタンが付いているため、MG10を右手で保持しつつ押すことでシャッターボタンとして使える。この場合、Air10sからカメラにトリガーケーブルを接続しておく必要がある。
カメラが小さい場合には、ブラケットを反転させて使うことも提案。するとカメラの右手側にストロボが固定される。リモートトリガー用のシャッターボタンは半押しにも対応する。