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キヤノン「EOS Kiss M」など新モデル発表会レポート
自動バウンスストロボのデモ動画も
2018年2月26日 18:21
日常も切り取りたい母親に
EOS Kiss Mは、同社ミラーレスカメラで初めて「EOS Kiss」のネームを冠したモデル。EOS Kissシリーズは長らく一眼レフカメラのシリーズとして親しまれてきた。
キヤノン株式会社 執行役員 イメージコミュニケーション事業本部 事業本部長の戸倉剛氏は、「EOS Kissシリーズは1993年に登場し、25年を迎えた。その間、一眼レフカメラの代表的なブランドとして成長した。10年後の2003年にはEOS Kiss Digitalを発売し、一眼レフカメラのデジタル化の幕を開いた。この25年の節目の年にエントリーユーザー待望のEOS Kiss Mを発売する」と述べた。
EOS Kiss Mは、新画像処理エンジンやEVF、EOS Mシリーズで初めてのバリアングル液晶モニターなどを搭載した。測距エリアの拡大などAF面も強化されている。
EOS Kissシリーズはかねて、子供を撮影したい“ママさん”の需要に応えてきたが、近年では母親自身が自分の時間に料理や花などフォトジェニックな被写体を撮りたいというニーズも高まっているとする。
そうしたニーズに応えるため、ミラーが付いている一眼レフカメラのEOS Kissシリーズに対して、携帯性のよいミラーレスカメラならではの小型化を訴求する。
なお、他のEOS Mシリーズとの棲み分けについては、M100は若い女性層、M6はエントリーの上位層、M5はハイアマチュアのサブカメラ向けといったそれぞれのコンセプトを打ち出している。
ミラーレスの年間シェアトップを目指す
キヤノンマーケティングジャパン株式会社 代表取締役社長の坂田正弘氏は、「レンズ交換式カメラにおけるミラーレスカメラのシェアは45%と半数近くを占めるようになった。この流れは2018年も続き、ミラーレスカメラが過半数になる」と市場を分析。
2018年秋に発売した「EOS M100」が2017年第4四半期に機種別シェアでトップになるなど好評だったことから、今回EOS Kiss Mを投入し、ミラーレスカメラの(年間)シェア1位を目指すとした。
エントリー向けで、一眼レフカメラとミラーレスカメラのどちらに重点を置くかとの質問には、「光学ファインダーへの支持もあるのでこれまで通り一眼レフもやっていくが、ミラーレスに重点を置いていく」(坂田氏)とした。
また、35mmフルサイズを含むミラーレスカメラの高級機に対する考えを聞かれると、「フルサイズについては何度も聞かれているが、今言えることはない。まずはエントリーモデルを盤石にしていく。高級機はその後考えなくてはならないが、(キヤノンは)一眼レフカメラのシェアが大きいことや、技術的にミラーレスでユーザーが満足する物が作れるかといった問題もある。レンズをどうするかも検討課題だ」(坂田氏)と話した。
自動でバウンスができるストロボ
既報の通り、「スピードライト470EX-AI」も発表された。世界で初めて自動でバウンスができるというクリップオンストロボとなっている。
「AI.バウンス機能」と呼ばれる自動モードは「フルオート」と「セミオート」モードがある。
フルオートは全自動でバウンスを行い、セミオートは最初の角度を設定すれば、縦位置にしても自動的に同じバウンス効果になるよう調整される。