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初の中判ミラーレス、ハッセルブラッドX1Dが日本初披露

驚くほど薄くて軽いボディ 新感覚の中判カメラ

ハッセルブラッド・ジャパン株式会社は7月1日に都内で発表会を開き、中判ミラーレスカメラ「X1D」を日本で初めて披露した。

X1Dは、6月22日にハッセルブラッドの本国スウェーデンで発表。5,000万画素のCMOSセンサーを搭載する中判ミラーレスカメラで、レンズマウントは新規のXマウントを採用。発売時にはミラーレス用のレンズシャッター内蔵AFレンズシリーズ「XCDレンズ」2本が用意される。

今回の発表会で初めて、未定だった日本での発売日が9月とアナウンスされた。

価格はオープン。店頭予想価格はボディのみ102万8,000円前後。XCD 45mmレンズが24万8,000円前後、XCD 90mmレンズが29万8,000円前後と予想される(いずれも税別)。

詳細なスペックは、6月22日に公開した過去記事を参照いただきたい。

中判デジタルのミラーレスカメラはX1Dが初めて。この快挙を「大手カメラメーカーではなく我々が実現したことに誇りを感じる」とは、日本法人社長のWilliam Penrice氏の言葉。「どのメーカーとも協業していない。デザイン、コンセプト、製造もすべてスウェーデン。This is Hasselblad」と誇らしげだ。

右がWilliam社長。画面内の人物は、ブランド創業者のヴィクター・ハッセルブラッド氏。氏の「持ち運びしやすいカメラが欲しい」との思いが、ハッセルブラッドを生んだ。

実物のX1Dボディは、中判デジタルとしては驚くほど薄くて軽く、コンパクトにまとまっていた。

45mmレンズを外してみる。外装もがっしりしている印象。

前面はほぼマウントとグリップに占められ、マウント内部で43.8×32.9mmの中判センサーが存在を主張する。

発表会で提示されたAPS-Cサイズ相当との比較図。

並べてみると、マウント周りは500シリーズに似ているところも。レンズ取りはずしボタンは向かって右下だ。

側面にはHロゴ。

オレンジ色のシャッターボタンはハッセルブラッドのカメラ製造75周年を記念したもので、H6Dにも採用されている。

精緻な作り込みのモードダイヤル。押し込むとロックがかかる。

ダイヤルを回すとモニターに現在のポジションが表示される。手元を見ることなく操作が可能だ。

メニュー画面はシンプル。基本的にタッチで操作する。背面モニターは3型92万画素。

メニュー項目の文字は大きくて見やすい。メニュー項目は上下に並んでおり、指でスクロールさせて探す。動きは速くて滑らかだった。

EVF周りのアイカップ。アイセンサーを搭載する。EVFは236万画素。

SDメモリーカードのデュアルスロットを搭載。ホットシューも装備する。

バッテリー室に蓋がなく、底面と一体になっている。

バッテリーを取り出したところ。

45mmレンズ。William社長が「日東光学が完璧なレンズシャッターのレンズ作っくれた」と感謝を述べる場面も。コントラストAFが利用できる。

Hレンズアダプターと24mmレンズの組み合わせ。Hレンズアダプターは、本体発売時にリリースできそうとのこと。

X1Dはこれまでにない新しいセグメントのカメラであり、ハッセルブラッドがWebティーザー広告で「(カメラの勢力図を変える)ゲームチェンジャー」と表現したのもわかる気がする。9月のフォトキナ2016では、早くも30mmレンズが発表されるとのこと。発売までにチューニングが加わる箇所もあるそうで、今後の展開やユーザーの評価が楽しみなモデルだ。

本誌:折本幸治