中井精也のエンジョイ鉄道ライフ「ジョイテツ!」

風水写真のススメ①

都電荒川線の三ノ輪橋電停ちかくにある僕のゆる鉄画廊では、よく「写真をどこに飾ったらいいかわからない」という質問をいただきます。何か目安になるものはないだろうかと、いろいろ調べた結果、「風水」にいきあたりました。僕自身あまり風水になじみはなかったのですが、これが調べてみるとなかなか面白く、すっかりハマってしまいました。

もともと風水的に写真はラッキーアイテムと言われているそうで、部屋に飾ると、良い「気」を取り入れ、悪い「気」を出す「窓」のような効果があるとか。ぜひ今回ご紹介する中から、上げたい「運気」を意識して、方角と相性の良い写真を飾ってみましょう。

風水は占いやおまじないのようなものと思われがちですが、古くから継承されてきた統計学・環境学です。「五行」と太陽の動きを基にした8つの方位に、家の中心を加えた9つのスペースがベースとなります。ここでは方角ごとに、どんな運気を上げられるか、どんな写真を選べばいいかをまとめてみました。今回は北・北東・東・南東の方角について解説します。

北は「水」の気が強い方角。ということで水辺の風景を撮った写真がオススメです。具体的には、湖、海、港など。水を見たときに感じる「落ち着き」「冷静さ」を維持することができるそうです。島国である日本の鉄道は海と撮れる場所が多いのはもちろん、湖や川など水辺を走るシーンもけっこうあるので、写真選びには困りません。家の中心から北の方向に、これらの写真を飾れば、恋愛の運気がアップするかも。

ペンタックスK-7 smc PENTAX-DA* 50-135mm F2.8 ED [IF] SDM(184mm) 絞り優先オート(F9、1/100秒) ISO 200 WB:マニュアル
ソニーα7R II FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS(300 mm) 絞り優先オート(F5.6、1/500秒) ISO 400 WB:太陽光

こちらは只見線の水鏡の写真。まるで絵画のような雰囲気は、お部屋に落ち着きを与えてくれることでしょう。2枚目は五能線と海。車体にも大きく橅(ブナ)が描かれているので、海の雄大さだけでなく、自然の力強さも感じられます。これを見たら大好きなあのひとも振り向いてくれるかも(笑)。

北東は雪に覆われた山からの気が流れ込み、 「発展」「貯蓄」をもたらすと言われています。白い雪に覆われた山の「土」の気が強い方角ですので、雪山の風景を映した写真は開運効果が大! 春を連想させるような自然の絵は「健康運」アップに向いているようです。春の野原やお花畑などの写真がオススメですね。白や赤の魚も運気をアップさせると言われています。鯉と列車の組み合わせもいいかも。

ソニーα7R II FE 24-70mm F4 ZA OSS(54mm) 絞り優先オート(F9、1/640秒) ISO 400 WB:太陽光
ソニーα99 II 85mm F1.4 ZA(85mm) マニュアル(F1.4、1/2500秒) ISO 200 WB:太陽光

1枚目は説明の必要もないですが、雪をたたえた富士山と富士急行の雄大な風景です。これは風水とかを考えなくても縁起が良さそうですよね。2枚目は小湊鐵道の菜の花畑と里山トロッコ。シンプルな構図はどんなお部屋に飾っても似合いそうです。

東は朝日が昇る方角であるととともに、五行では「木」の気が強い方角になります。「仕事運」や「発展運」を上げたいなら、ご来光の写真や森林の写真がオススメです。「最近、どうも仕事がうまくいかない」という方は、ぜひ東に写真を飾ってみてください。また樹木の写真は、子どもの成長にいい影響を与えるとも言われています。

ソニーα6400 FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS + 2X Teleconverter(1200mm) マニュアル(F22、1/4000秒) ISO 250 WB:太陽光
ニコンD3X AF-S VR Nikkor 300mm f/2.8G IF-ED(600mm) マニュアル(F5.6、1/400秒) ISO 200 WB:曇天

1枚目は今年のお正月に撮影したご来光と東武日光線。これを東側に飾れば、毎日ご来光を眺めているようなものです。これもまた風水関係なく縁起良さそうですよね。神々しい雰囲気もあり、落ち着きを与えてくれるでしょう。2枚目は爽やかな高原の森を抜けて走る小海線の作品。勢いよく茂った森は生命力にあふれています。

南東は五行でいえば「木」の気が強い方角です。「恋愛」や「出会い」の運気が上がると言われています。森林や、青々と茂る木の写真を飾ることで、良き“縁”や出会いの機会に恵まれるでしょう。木を育てるには水が必要ということで、「水辺の風景」を飾るのも良いとされています。

ニコンDf AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II(175mm) 絞り優先オート(F6.3、1/250秒) ISO 400 WB:快晴
ソニーα9 FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS(133mm) 絞り優先オート(F8、1/2500秒) ISO 800 WB:太陽光

1枚目は新緑の森を抜けて走る、わたらせ渓谷鐵道の爽やかな風景。お部屋の空気を浄化させてくれそうでもあります。2枚目は京都丹後鉄道の由良川橋梁の作品。まるで海を超えて走るような、壮大なスケールの水辺の写真もオススメです。良い出会いがありますように。

「風水」をもとに鉄道写真を飾るという試み、最初は僕も半信半疑だったのですが、いろいろ調べてみると、実に面白い! 信じるか信じないかは自分次第だと思いますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

中井精也からお知らせ

中井精也と行く!写真教室のお知らせです。
ただいま下記の日程で開催を予定している、写真教室の参加者を募集しております。

・11月29日(金)、ゆる鉄画廊写真教室(都電荒川線)
・12月21日(土)、小湊鐵道写真教室

すべての教室で中井精也が皆様へ指導をいたします。直接の質問ももちろんOK!
下記申込みフォームより参加者を募集しております!

ゆる鉄画廊写真教室では、ホワイトバランスを大胆に変更してみたり、あえて露出をハイキー(明るすぎ)・ローキー(暗すぎ)にずらしてみたり……など、情景をより際立たせるための写真表現を体験できます。

F値やシャッター速度の決め方など、初心者の方向けの説明からスタートしますが、上級者の方も楽しく勉強できる写真教室です。ぜひご検討ください。

11月29日開催、ゆる鉄画廊写真教室

開催日:2019年11月29日(金)終日
撮影場所:都電荒川線 王子&早稲田周辺を予定
定員:最大20名(最小催行人数10名)
料金:大人1万5,000円、子供7,500円(中学生以下)、1名料金・税込
<スケジュール>
10時00分 王子駅周辺へ集合、撮影指導スタート
11時30分ごろ 王子周辺で早めの昼食
12時30分ごろ 集合し、早稲田方面へ移動
14時30分ごろ 都電貸し切り電車に乗り、三ノ輪橋へ移動
16時30分ごろ 「都電カフェ」にて講評会
18時ごろ 解散

※王子〜早稲田(行き)の都電運賃はご負担ください。
※貸し切り電車(帰り)の運賃は料金に含まれます。

お申し込みフォームはこちら

12月21日、小湊鐵道写真教室

開催日:2019年12月21日(土)日帰り
撮影場所:千葉県 小湊鐵道沿線を予定
料金:1名様 税込2万9,800円
特記事項:列車の待ち時間などの間に、人物撮影実習も行います。撮影モデル役として、豊岡真澄さんが終日同行します。

<スケジュール> 朝8時55分 小湊鐵道五井駅受付 → 日中は撮影実習 →夕方17時〜18時頃 解散

ツアー資料はこちら(PDF)
お申し込みフォームはこちら

中井精也

1967年、東京生まれ。鉄道の車両だけにこだわらず、鉄道にかかわるすべてのものを被写体として独自の視点で鉄道を撮影し、「1日1鉄!」や「ゆる鉄」など新しい鉄道写真のジャンルを生み出した。2004年春から毎日1枚必ず鉄道写真を撮影するブログ「1日1鉄!」を継続中。広告、雑誌写真の撮影のほか、講演やテレビ出演など幅広く活動している。株式会社フォート・ナカイ代表。2015年、講談社出版文化賞・写真賞、日本写真協会賞新人賞受賞。著書・写真集に「デジタル一眼レフカメラと写真の教科書」「DREAM TRAIN」(インプレス・ジャパン)、「ゆる鉄」(クレオ)、「都電荒川線フォトさんぽ」(玄光社)などがある。2018年5月、東京都荒川区に鉄道写真ギャラリー&ショップ「ゆる鉄画廊」をオープンした。甘党。https://ameblo.jp/seiya-nakai/

■TVレギュラー:「中井精也のてつたび」/NHK BSプレミアム、「ヒルナンデス!沿線フォトさんぽ」/日本テレビ、「ひるまえほっと てくてく散歩」/NHK総合、中井精也の「にっぽん鉄道写真の旅」/BS-TBS、カメラと旅する鉄道風景/CS各局