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ソニー、α9譲りのAFアルゴリズムを組み込んだ「α6400」

EVF内蔵のAPS-Cミラーレス セルフィー対応のチルト式モニターも

ソニーは、APS-Cミラーレスカメラ「α6400」(ILCE-6400)を2月22日に発売する。カラーはシルバーとブラックの2色。

価格はオープン。税別の店頭予想価格は、ボディが11万円前後、パワーズームレンズキット(PZ16-50mm)が12万円前後、ダブルズームレンズキット(PZ16-50mm+55-210mm)が14万円前後、高倍率ズームレンズキット(18-135mm。本体ブラックのみ)が15万円前後。

春の大型アップデート内容を先行搭載

2016年3月に発売されたAPS-C機「α6300」の後継に位置づけるモデル。被写体追尾AFを「リアルタイムトラッキング」に刷新し、瞳AF機能も最新世代のアルゴリズムにブラッシュアップした。どちらも35mmフルサイズのα9/α7R III/α7 IIIにソフトウェアアップデートで今春提供予定の新機能がベースになっている。

撮像素子はα6300と同じ有効約2,420万画素のものを継承しつつ、35mmフルサイズ機の「α9」などに採用されているフロントエンドLSIを搭載。画像処理エンジンBIONZ Xとの組み合わせによる高速化が画像処理を助け、解像感と質感描写力を更に高めたとしている。また、フルサイズ機で培った色再現アルゴリズムにより、肌色再現性を大幅に向上したという。

今後併売されるAPS-Cモデルは、ボディ内手ブレ補正機構を備える上位機「α6500」(2016年12月発売)、EVF内蔵の下位モデル「α6000」(2014年2月発売)、セルフィー対応モニターを搭載した「α5100」(2014年8月発売)。APS-C機に上記ソフトウェアアップデートの予告はない。

進化した「瞳AF」

α9などに搭載された新世代の「BIONZ X」エンジンにより、瞳AFの性能を向上。フォーカスモードを問わず、シャッターボタンの半押しで瞳AFが作動するようにした。また、フォーカスする瞳の左右を任意で選べるようになった。カスタムボタンへの割り当ても可能。

上位機のα6500でもAF追随対応の瞳AFを使えたが、α6400ではより新しい世代のAFアルゴリズムを搭載しているのが特徴となる。

ロックオンAFを一新した「リアルタイムトラッキング」

従来のロックオンAF(被写体追尾AF)では「色/距離/顔」の情報で被写体認識を行っていたが、新たにAI技術も活用しながら「顔/瞳/色/模様/距離」を認識するリアルタイムトラッキングに一新した。

タッチパネル搭載

α6300にはなかったタッチパネルの搭載により、EVFを覗きながら液晶モニターへのタッチ操作でAFポイントを移動できる「タッチパッド機能」が使えるようになった。

そのほか、背面モニターで撮影している際のタッチフォーカス/タッチシャッター、被写体をタッチしてからシャッターボタンの半押しでリアルタイムトラッキングが起動する「タッチトラッキング」が使える。

追加機能

オートホワイトバランスに、撮影中の任意のタイミングで固定する「AWBロック機能」を搭載。また、白熱電球などの光源下におけるAWBの色味を「標準」「雰囲気優先」「ホワイト優先」から設定できるようにした。

動画

全画素読み出しによる4K記録に対応。HDR対応のピクチャープロファイルとしてHLG(ハイブリッドログガンマ)を搭載した。120fpsのハイスピード撮影、スロー&クイックモーションといった機能も備える。

像面位相差AFをより効果的に使うことでAFの安定性を向上。被写体の手前を何かが横切っても、スムーズでふらつきのないピント合わせが可能としている。新たに画面上の被写体にタッチすることでAF追随を開始できるようになった。また、その追随度合いも敏感と標準の2段階から選べる。

本体内でインターバル撮影が可能になり、撮影画像を同梱ソフト「Imaging Edge」でタイムラプス動画に編集できる。

外形寸法、重量など

外形寸法(約)

120.0×66.9×59.7mm

重量(約)

403g(バッテリーメモリーカード含) / 359g(本体のみ)

本誌:鈴木誠