特別企画

【年末企画】お薦めデジカメどれを買う!? 第2回

ミラーレスカメラ編

 現行のミラーレスカメラの中から、編集部のお薦め機種を採り上げて紹介します。(編集部)

なんと言っても小形軽量。高性能モデルが続々登場

 国内のカメラメーカーのうち、2014年以降に一眼レフの新製品を発売したのは3社(ソニーのトランスルーセントカメラも含めると4社だが)、機種数としては18となる。一方、ミラーレスは7社から27機種が発売されている。最近になって、一眼レフに似たスタイルのEVF内蔵機が増えたことも影響しているのか、海外での認知度も高まっているという。伸び代はまだまだあると感じさせられる。

ソニーは35mmフルサイズセンサーでボディ内手ブレ補正機構を搭載したミラーレスカメラ「α7 II」をこのほどリリースした。大型センサーであってもミラーや光学ファインダーが無いため、一眼レフに比べて大幅な小型軽量化を実現できる(編集部)

 ミラーレスの強みは、いうまでもなく、ミラーやミラーボックス、光学ファインダーなどを廃して実現した小型軽量さである。ミラーレスらしからぬ大きさ、重さのものもあるが、総じて小型軽量で、携帯性のよさは一眼レフの比ではない。また、露出やホワイトバランスを確認しながら撮れる安心感も大きなポイントだ。

 一眼レフに比べれば、動体追従能力の点では劣るところもあるが、一般的な撮影ならストレスフリーといえるほど、AFや連写の性能は進化している。パナソニックがLUMIX DMC-GH4で実現した4Kフォト(4K動画から800万画素の静止画を切り出せる機能)が一般的になれば、動く被写体の撮影もミラーレスの得意ジャンルになるだろう。

 交換レンズシステムもかなり充実してきている。ミラーレス化の恩恵を受けにくい超望遠レンズや大口径レンズ、望遠マクロといった“穴”は残されているものの、一般的な撮影であれば不満を感じることはあまりない。AFスピードさえ我慢できるなら一眼レフ用の交換レンズも利用できるほか、オールドレンズ遊びが楽しみやすいのも、ミラーレスの魅力のひとつだ。

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OLYMPUS OM-D E-M1

撮像素子 マイクロフォーサーズ、1,628万画素
実勢価格(ボディ) 税込13万2,550円前後
発売日 2013年10月11日

 一眼レフのフォーサーズも含めたオリンパスのフラッグシップ機。防塵・防滴に加えて-10度の低温でも確実な撮影が可能な耐低温性を誇るマグネシウム合金ボディに、2つの電子ダイヤルを備えた操作系を採用。

 撮像面位相差検出AFを併用するデュアルファストAFを搭載し、フォーサーズレンズ使用時にも実用的なAFスピードが得られる。また、強力な5軸手ブレ補正を内蔵。シャッターボタン半押しで作動でき、拡大表示中の画面が安定するので、手持ちで厳密なピント合わせを行ないたいときにも強い。

 EVFは236万ドットで、1.3〜1.48倍。周囲の明るさに応じて輝度を自動調整するキャッツアイコントロール機能も見逃せない点だ。ファームウェアVer.2.0移行によって、テザー撮影やライブコンポジット、デジタルシフトなどの新機能が追加されている。

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ソニーα7 II

撮像素子 35mmフルサイズ、2,430万画素
実勢価格(ボディ) 税込20万4,880円前後
発売日 2014年12月5日

 初の35mmフルサイズミラーレスとして登場したα7の後継モデル。Eマウントカメラとしては初めてボディ内手ブレ補正機構を搭載しているのが注目のポイントだ。Eマウントレンズはもちろん、Aマウントレンズや、オールドレンズでも手ブレ補正が可能になったメリットは大きい。

 手ブレ補正機構の内蔵に伴って厚みが増したボディはデザインも変更された。グリップの大型化やシャッターボタン、前(電子)ダイヤルの位置変更などによって、ホールド性や操作性も向上した。トップカバー、内部フレームに加えて、前カバーもマグネシウム合金製とすることで剛性もアップ。マウント爪も金属化したことで、重量級レンズ装着時の信頼感も確保している。

 α7よりも大きく重くなったこと、まだまだ対応レンズが少ないことなどのマイナス要因はあるものの、確実に満足度はアップしている。

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Nikon 1 V3

撮像素子 1型、1,839万画素
実勢価格(ボディ) 税込6万9,660円前後
発売日 2014年4月24日

 Nikon 1シリーズのトップモデル。先代、先々代との大きな違いはEVFが外付け式に変更された点。通常はボディ単体でコンパクトに、必要に応じてEVFを装着するというスタイルになった。

 ボディの前後に2つのコマンド(電子)ダイヤルを装備して操作性の向上もはかっている(ただし、露出補正はボタン操作の併用が必要で、この点はちょっと不満が残る)。

 ピント合わせは、105点の撮像面位相差検出AFと171点のコントラスト検出AFを組み合わせたアドバンストハイブリッドAFで、プロ用ハイエンド一眼レフをはるかに超える20コマ/秒連写でもピントが追従する。ピント固定なら60コマ/秒もの超高速で、しかもRAWでも40コマまで撮れるのがすごい。

 そのほか、タッチパネル内蔵のチルト液晶モニターの搭載、ホールド性を高めるグリップが用意されていることなども見どころだ。

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パナソニックLUMIX DMC-GM5

撮像素子 マイクロフォーサーズ、1,600万画素
実勢価格(ボディ) 税込9万3,510円前後
発売日 2014年11月13日

 コンパクトカメラに迫る小型軽量ボディを実現したGMシリーズの上位モデル。前身のLUMIX DMC-GM1よりわずか4.6mm背が高いだけのマグネシウム合金ボディにEVFとアクセサリーシューを内蔵。小ささと便利さを両立させているのがすごい。

 動きを滑らかに表現できる60pのフルHD動画、スマートフォンなどと連係できるWi-Fi機能など、充実した装備を誇る。AFはコントラスト検出のみだが、高速で高精度。-4EVの暗さでもピントが合うローライトAFとしている。

 また、ファインダー撮影時にもタッチ操作による測距点の移動が可能なタッチパッドAFを備えるなど、使い勝手もいい。大げさでなく、かつ本格的な撮影が楽しめるところが大きな魅力だ。

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FUJIFILM X-T1

撮像素子 APS-C、1,630万画素
実勢価格(ボディ) 税込13万8,110円前後
発売日 2014年2月15日

 一眼レフに近いプロポーションのマグネシウム合金ボディを採用したEVF内蔵機。上面にシャッターダイヤル、露出補正ダイヤル、ISO感度ダイヤルを持つオールドカメラふうのデザインに、独自のカラーフィルター配列を採用したX-Trans CMOS II撮像センサーを搭載。

 画素数は有効1,630万画素と多くないが、ローパスフィルターレスならではの鮮鋭さと高感度特性のよさは見どころだ。EVFは236万ドットの有機ELを使用。35mmフルサイズ換算0.77倍相当の高倍率で、映像や情報の表示にもさまざまな工夫がなされている。

 最新のファームウェアアップデートで、最高1/32,000秒の電子シャッターや、フィルムシミュレーションへのクラシッククロームの追加、AFエリアダイレクト選択などの新機能が盛り込まれた。

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PENTAX Q-S1

撮像素子 1/1.7型、1,240万画素
実勢価格(ボディ) 税込3万6,190円前後
発売日 2014年8月28日

 小サイズの撮像センサーを採用して小型軽量化をはかったQシリーズの最新モデル。コンパクトカメラにも使われる1/1.7型の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。

 カメラ本体はもちろん、交換レンズも含めた小ささ、軽さが大きな魅力となっている。画づくり関連の機能は同社の一眼レフに準じた内容で、クラシックカメラ然としたデザインとともにカメラ好きには親しみやすい。

 ボケにくさや高感度撮影時のノイズ量など、物足りない点はあるが、そういった欠点を知ったうえで使う分には問題はないし、交換レンズの数も少ないが、コンパクトなシステムを楽しみたい人にはおすすめできる。40パターンのカラーバリエーションが選べるのも楽しい。

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(第3回は高級コンパクト編を掲載します)

北村智史

北村智史(きたむら さとし)1962年、滋賀県生まれ。国立某大学中退後、上京。某カメラ量販店に勤めるもバブル崩壊でリストラ。道端で途方に暮れているところを某カメラ誌の編集長に拾われ、編集業と並行してメカ記事等の執筆に携わる。1997年からはライター専業。2011年、東京の夏の暑さに負けて涼しい地方に移住。地味に再開したブログはこちら