ニュース

リコー、「GR III」を3月下旬に発売。税込12万円台前半

レンズ/センサーを刷新 小型化も実現したAPS-Cコンパクト

リコーは、コンパクトデジタルカメラ「RICOH GR III」を3月下旬に発売する。価格はオープン。店頭予想価格は税込12万円台前半。2月28日に開幕する「CP+2019」でタッチ&トライが可能だという。

2018年9月に開発発表し、2019年春の発売を予告していた製品。具体的な発売時期と価格が決定した。従来モデルは2015年7月発売の「GR II」(税込実売7万7,180円前後)。

GR IIIではGRシリーズの基本コンセプトという高画質、速写性、携帯性を強化すべく、レンズ、イメージセンサー、画像処理エンジンなどの主要デバイスを一新。起動時間は約0.8秒としている。

ボディサイズは従来のAPS-Cモデルに比べて横方向が縮まり、1/1.7型センサーを搭載していた「GR DIGITAL IV」と同等としている。外装にはマグネシウム合金を使用。

背面モニターは3型約103.7万ドット。タッチパネル化し、AF枠の移動、メニュー設定/再生画面の操作が可能。

そのほか、Wi-Fi/Bluetoothのデュアル通信、最新のスマートフォンなどで採用が広がるUSB Type-C端子による通信/充電(給電は専用ACアダプター使用時のみ)といった最新仕様も盛り込んでいる。

従来モデルに引き続き、GR IIIも継続的なファームウェアアップデートによる機能拡張や性能向上を予定しているという。

詳細仕様

イメージセンサーは、APS-Cサイズ相当の有効約2,424万画素CMOS。感度はISO 100〜102400。像面位相差検出に対応したハイブリッドAF、センサーシフト式の手ブレ補正機構「SR」、超音波振動によるセンサークリーニング機能を新たに備えた。

静止画の14bit RAW記録に対応する。動画記録は最大1,920×1,080/60fps(H.264)。

手ブレ補正機構は3軸(ヨー、ピッチ、回転ぶれ)。効果はシャッタースピード4段分。

ローパスフィルターレス構造のイメージセンサーを手ブレ補正機構の仕組みで微小に動かして、ローパスフィルター同様のモアレ低減効果を得る「ローパスセレクター」機能を搭載。

レンズは35mm判換算28mm相当となる「GR LENS18.3mm F2.8」。4群6枚(非球面2枚を含む)の新規光学系を採用し、薄型化した。高いシャープネスは歴代のGRレンズを凌ぐという。

最短撮影距離(レンズ前)は通常時約10cm、マクロモード時約6cm。絞りは9枚羽根の虹彩絞りで、シャッタースピード2段分相当のNDフィルターも内蔵している。

画作り設定は「イメージコントロール」に一新。従来の「画像設定」と「エフェクト」を統合したもので、基本の10種類をベースに彩度/色相/キー/コントラストなどのパラメーターを調整し、自分好みの「カスタム」として保存できる。なお、ファームウェアアップデートで「粒状感」のパラメーターも調整可能になるという。

スマートフォン用アプリ「Image Sync」を用意し、無線LAN経由でリモートライブビュー撮影が可能。Bluetooth常時接続によりカメラのスリープ解除なども可能になった。

内蔵ストロボは非搭載。AF540FGZ IIをはじめとするPENTAXデジタル一眼レフカメラ用のクリップオンストロボが利用可能(P-TTL対応)。

記録メディアはSDXC/SDHC/SDカードに対応。内蔵メモリーは約2GB。

バッテリーは「DB-110」。従来のGRシリーズと互換性はない。撮影可能枚数は約200枚。

外形寸法は約109.4×61.9×33.2mm。重量は約257g(バッテリー、SD含む)、約227g(本体のみ)。

バッテリー「DB-110」

GR IIIと同時発売の別売アクセサリー

ワイドコンバージョンレンズ「GW-4」

RICOH GR III専用のワイドコンバージョンレンズ。装着すると35mm判換算21mmの画角となり、手ブレ補正の制御やExif記録もそれに対応する。取り付けにはレンズアダプター「GA-1」が必要。従来のGRシリーズと互換性はない。店頭予想価格は税込2万円台後半。

ワイドコンバージョンレンズ「GW-4」

レンズアダプター「GA-1」

上のワイコンをGR IIIに取り付けるために必要なアクセサリー。店頭予想価格は税込5,000円台半ば。

レンズアダプター「GA-1」
GR III+レンズアダプターGA-1+ワイドコンバージョンレンズGW-4

リングキャップ「GN-1(DG)」

ダークグレーの交換用リングキャップ。従来のGRと互換性はない。カメラ同梱品の単品販売も同価格。店頭予想価格は税込2,700円程度。

リングキャップ「GN-1(DG)」

メタルホットシューカバー「GK-1」

リングキャップGN-1(DG)と同色のメタリック仕上げとした金属製ホットシューカバー。店頭予想価格は税込3,000円程度。

メタルホットシューカバー「GK-1」
GR III+リングキャップGN-1(DG)+メタルホットシューカバーGK-1

ソフトケース「GC-9」

プロテクト効果が高いという本革製ケース。上蓋はマグネット式で、ベルト通しを備える。店頭予想価格は税込5,000円台半ば。

ソフトケース「GC-9」

ソフトケース「GC-10」

使用しない場合は小さくたたんで携帯できるという本革製ケース。店頭予想価格は税込8,000円台前半。

ソフトケース「GC-10」

本誌:鈴木誠