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パナソニック「LUMIX」が誕生して15周年

2001年に発売された最初のLUMIXとは?

本日10月27日は、パナソニックのデジタルカメラブランド「LUMIX」の誕生日です。2001年のこの日、最初のLUMIXである「LUMIX LC5」と「LUMIX F7」が発売されました。

発表会を取材した当時の記事です。

当時はまだデジカメ Watchが創刊されておらず、AV Watchで発表会の模様をお伝えしました。記事の冒頭、社名が松下電器産業株式会社というところにも、時代が感じられますね。

いまから15年前のLUMIX。どんなカメラだったかというと……

LUMIX LC5

価格:オープン(9万円前後)※当時
撮像素子:1/1.76型有効390万CCD
レンズ:DC VARIO-SUMMICRON 33-100mm相当(35mm判換算)F2-2.5
記録メディア:SDメモリーカード
液晶モニター:2.5型
バッテリー:リチウムイオン充電池

LUMIX F7

価格:オープン(5万円前後)※当時
撮像素子:1/2.7型有効200万画素CCD
レンズ:DC VARIO-ELMART 35-70mm相当(35mm判換算)F2.8-4
記録メディア:SDメモリーカード
液晶モニター:1.5型
バッテリー:リチウムイオン充電池

どちらも時代を感じるスペックになっています。特に驚くのは、撮像素子(当たり前のようにCCDだった)の有効画素数や液晶モニターのサイズ。そういえばLC5のCCDカラーフィルターは、懐かしの補色系でした。

パナソニックは、LUMIX導入以前にもデジタルカメラを事業化していましたが、激化する競争の中あえなく一時撤退しています。その後、ライカとの協業という大ネタを引っさげ再参入を果たしたのが、LUMIX誕生のこのときだったのです。

最初のLUMIXであるLC5とF7。思えばLC5は、LX系やLC1といった高級コンパクトの祖先ともいえる存在です。

LUMIX LX1
LUMIX LC1

一方F7は、その後カメラ業界を席巻したFX系(『Ayuはブレない』覚えてますよね)につながっています。

LUMIX FX7

2006年には、フォーサーズシステム規格に準拠したL1を発表。レンズ交換式カメラの分野にも参入しました。

LUMIX L1

その後、パナソニックがマイクロフォーサーズシステム規格に軸足を移したのが2008年のこと。第1弾は「女流一眼」のG1です。

話をコンパクトに戻しますが、2016年の現在、他社を含めてFX系のようなスリムコンパクトは、ほぼ見られなくなりました。その一方で、LX系は高級コンパクトのLX100やLX9に引き継がれています。他のブランドのラインナップも、ある程度共通した流れでしょう。

LUMIX LX100
LUMIX LX9

そう考えるとデジタルカメラにとってこの15年は、淘汰の15年でもあり、継承の15年でもあったのだなあと感慨深いです。淘汰されずに継承されたものとは、何だったのでしょう。利便性なのか、操作の気持ち良さなのか、所有による満足感なのか、それとも圧倒的な高画質なのか……人がカメラに求めるものについて、LUMIX 15周年を機に、改めて考えてみたいです。