SHIN “7” RULE——EOS R7の魅力を7人の写真家が探る
第6回:矢野明日香[ポートレート]
モデルの表情に集中して撮影できる高速・正確な瞳AF
2022年8月25日 10:00
話題の新製品「EOS R7」の使いこなしについて、7名の写真家が解説する「SHIN “7” RULE」。
今回は抒情的かつ爽やかな作風で人気の矢野明日香さんに、ポートレート撮影におけるEOS R7の感想やテクニックなどを披露いただいた。
東京都生まれ、東京都在住。独学で写真を学ぶ。国内外を問わず旅行が大好き。カメラを持って旅をするのが趣味。色彩が鮮やかな写真、ロケーションを生かした写真が得意。現在は商品やイベント、ホテルのPR撮影のほか、観光局・ホテル・旅行関連の撮影も行っている。@sherry_1113
※本企画は『デジタルカメラマガジン2022年9月号』より転載・再構成したものです。
モデルの表情に注力できる高速かつ軽快な1台
顔が見えているときは瞳検出、顔以外にピントを合わせたい場合はタッチ操作でピント位置を決めた。瞳AFは速くて正確、タッチ操作は直感的なので、構図や光、モデルの表情に注力して撮影できる。
かしこまらずに撮影できるので、自然体のモデルを描けるのがうれしい。走り寄ってくる子どもにも、カメラ任せでしっかりとピントを合わせられたので、家族写真に使うにも優れた1台になるだろう。
個人的にはグリップの深さが程よく、しっかりとホールドできた点も特筆したい。カメラもレンズも軽かったため、85mmの望遠大口径レンズと組み合わせていても、片手でシャッターを切ることができた。シャボン玉や布を使った演出ができて、ひと味違うポートレート撮影にチャレンジできる。
テクニック①:AFは瞳検出に任せて表情や光の加減に集中する
大口径レンズを多用するポートレート撮影では被写界深度が浅くなりがちだが、瞳検出が正確で、正面はもちろん、横顔でもしっかりとピントを合わせてくれる。
モデルには自由に動いてもらいながら撮影するスタイルだが、EOS R7は瞳検出が速いので、ふとした表情や、顔にかかる光と影のバランスが良い瞬間を逃さずにシャッターが切れる。
テクニック②:15コマ/秒のコマ速でベストな前ボケを狙う
幻想的な雰囲気を作り出すためにシャボン玉を前ボケに使用した。風が強いので、いつどこにシャボン玉が写り込むか読めないため、15コマ/秒の高速連写で撮影。モデルの顔にはかぶらず、かつモデルの周りにはカラフルなシャボン玉が写り込むというベストの瞬間を捉えることができた。
撮影者自ら左手でシャボン玉を作りながら、右手のみでカメラを操作して撮影できたのは、EOS R7の軽さと瞳検出AFの精度のおかげでもある。