SHIN “7” RULE——EOS R7の魅力を7人の写真家が探る
第2回:沖昌之[猫]
構図とタイミングに集中できる「動物優先」AFがすごい!
2022年8月1日 12:00
話題の新製品「EOS R7」の使いこなしについて、7名の写真家が解説する「SHIN “7” RULE」。
第2回は猫写真家として全国各所で活躍中の沖昌之さんが登場。猫の一瞬の姿を追い続けてきた沖さんの目に、EOS R7のAFや画質はどう映ったのだろうか。
猫写真家。1978 年神戸生まれ。家電の営業マンからアパレルのカメラマン兼販売員に転身。初恋のネコ「ぶさにゃん先輩。」の導きにより2015 年に独立。猫専門誌『猫びより』(辰巳出版)の「必死すぎるネコ」など連載複数。2017年『必死すぎるネコ』、2019年『必死すぎるネコ~一心不乱篇~』、2021年『イキってるネコ』、2022年『必死すぎるネコ~一心不乱篇~』など著書多数。『必死すぎるネコ』シリーズは累計8万部を超える
※本企画は『デジタルカメラマガジン2022年8月号』より転載・再構成したものです。
カメラに任せるだけで猫を確実に捉えてくれるのはかなり便利
普段、猫の撮影はEOS-1D X Mark IIIを使い、1点AFで撮りたい猫にピントを合わせている。
EOS R7には被写体検出で猫を認識する「動物優先」が搭載されているので、今回は全域AF&被写体検出と完全にカメラ任せにして撮影を試みた。
こちらは構図とシャッターを押すタイミングだけ。静止している猫がこちらに顔を向けてくれたらほぼピントは合わせてくれる。昼でも夕方でも夜でも問題ない。顔が見えたら瞬時に瞳にピントが合う。EOS-1D X Mark IIIであれこれ苦労していたのが嘘のように簡単、かつ正確なピントでびっくりした。
顔が見えなくなっても猫と認識しているのか、胴体にピントを合わせ続け、また顔が見えたら顔、そして瞳へと測距点が移動してピントがあう。
一度この感覚を味わってしまうともう戻れないほど便利だ。まるでコンシェルジュにサポートしてもらっているかのように安心して撮影できた。
猫を撮影するのなら、間違いなくおすすめできるカメラである。
テクニック① 複数の猫がいるときは撮影距離でAFエリアを切り替える
被写体認識を「動物優先」にしておくと、猫が1匹、もしくは複数の猫が同じような距離の場合のAFエリアは全域AFで問題なく対応できる。
ただし、全域 AFでは手前の猫にピントを合わせることが優先されるので、複数の猫が前後している場合はスポット1点AFに切り替えると目的の猫にピントを合わせやすい。
テクニック② 「動物優先」+単焦点レンズで夜でも瞳にピントが合う
EOS R7はボディ内手ブレ補正機構が搭載されているので、ISが付いていない単焦点RFレンズでもぶれずに撮影ができる。
それは夜のシーンに特に威力を発揮する。ズームレンズより軽いので取り回しがよく、F値が明るいため検出精度も高い。
まったくぶれず確実に捉えてくれた。夜の撮影ならEOS R7+単焦点レンズで十分と思うほどだ。