SHIN “7” RULE——EOS R7の魅力を7人の写真家が探る
第1回:チャーリィ古庄[飛行機]
上位機並みのAF性能 高感度にも強くコストパフォーマンスに優れた1台
2022年7月21日 09:00
話題のミラーレスカメラ「EOS R7」の使いこなしについて、7名の写真家が解説する「SHIN “7” RULE」。
第1回に登場するのは航空写真家として著名なチャーリィ古庄さんです。
1972年東京生まれ、旅客機専門の航空写真家。世界の航空会社や空港からのオーダーを受けこれまで100を超える国や地域に訪れ撮影。訪れた空港は世界500か所以上。世界で最も多くの航空会社に搭乗した「ギネス世界記録」を持つ。旅客機関連の著書、写真集は30冊を超え、サミット(主要国首脳会議)などのVIP機公式記録カメラマンを務める。パイロットライセンスを所持し、空撮用のヘリコプターも所有。キヤノンEOS学園講師、吉本興業文化人所属
※本企画は『デジタルカメラマガジン2022年8月号』より転載・再構成したものです。
EOS R3と同じくらい飛行機が撮りやすいコスパ最強カメラ
EOS R7のピント精度は普段仕事で使っているEOS R3とほぼ変わらないくらい優秀に感じた。
飛行機を狙う場合、被写体検出を「動物優先」にして撮っている。離陸機はコクピットにしっかりとピントを合わせて追従するし、機体が横になるとエンジンにピントが合うので、真横の全景写真も問題なく狙うことができる。
AFに関しては、コントラストが低いときや逆光でたまにピントが外れることがあった程度で、それ以外のシーンではEOS R3とほとんど差を感じなかった。それでいてEOS R3の1/4の価格なので実にコストパフォーマンスが良いといえる。
正直、APS-C機ということで高感度についてはあまり期待していなかったが、撮ってみると結構いけることに驚いた。状況にもよるがISO 25600でもA4サイズ以上で使える。RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMをつければ160-800mm相当の焦点距離となり、飛行機撮影においてはまさに無敵だ。
というわけで、非常に気に入ったので、今はEOS R7を購入してバリバリ仕事で使用している。
テクニック① 飛び込んでくる飛行機は待ち構えて被写体追尾で対応する
木と木の間に機体を入れて撮りたいと考え、AFエリアをフレキシブルゾーンAF1 に設定して、機体が来ると思われる場所にAFポイントを置いて待つ。あとは機体が来てシャッターボタンを半押しすれば AFがしっかりと機体を追尾してくれる。
すべてのAFエリアで被写体追尾可能になったからこそできる撮影だ。
テクニック② 流し撮りをするときはEVFのフレームレートを上げる
EVFの見え方、特に動きものに対してのタイムラグはEOS R5やR6よりEOS R7の方が上だと感じた。EOS R5では難しかった流し撮りがしやすく、成功率も上がった。パンしたときのEVFの表示も滑らかで追いかけやすい。
領域拡大AFを使い、手持ちで離陸機を狙うとぶれずに成功率の高い流し撮りができる。
テクニック③ 頻繁に変えるAF機能は押しやすいボタンに割り当てる
EOS R7 は EVF をのぞいたまま操作することを想定している。頻繁に変更する機能はEVFをのぞいたままでも自然に手が届くボタンに配置する。
特にAFモードは飛行機が止まっている駐機状態から、動き出すときによく切り替えるのでAF-ONボタンに配置している。