SHIN “7” RULE——EOS R7の魅力を7人の写真家が探る
第3回:こばやしかをる[スナップ]
“なんでも撮れる” 対応力。撮影に没入できるコンパクトなボディも魅力
2022年8月10日 10:00
話題の新製品「EOS R7」の使いこなしについて、7名の写真家が解説する「SHIN “7” RULE」。
今回解説を務めるのは、軽妙かつ詩的なスナップ作品が印象的な写真家・こばやしかをるさん。いち早く試用いただいたEOS R7の感想と使いこなしのためのテクニックを紹介いただきました。
写真家。東京都北区出身:デジタル写真の黎明期よりプリントデータを製作する現場で写真を学ぶ。撮影・講師業の他、デザイン制作・企画、プロデュース、ディレクションまでをフィールドとするクリエイターであり、写真・カメラ雑誌、Web等への執筆・寄稿なども行っている。『RICOH GR III PERFECT GUIDE』(インプレス)寄稿。NY国際写真賞 IPA2021 プロフェッショナル ファインアート部門 入選。
※本企画は『デジタルカメラマガジン2022年8月号』より転載・再構成したものです。
日常はこれ1台で十分と思わせる、あらゆるシーンでの高い対応力
シャッターフィーリングの良さと外さないAFの合焦、高感度性能の高さと手ブレ補正効果の相乗効果で、昼も夜も被写体を限定することなく〝なんでも撮れる〟と直感的に感じた。
EOS R7は、APS-Cハイエンド機ながらシンプルな操作感とコンパクトさは魅力的で、スナップ撮影に没入できる。お気に入りの単焦点レンズ2、3本と一緒に旅に出掛けるのが楽しくなりそうだ。
扱いやすい焦点距離の単焦点レンズも充実しているので幅広い表現が可能となる。特にRF35mm F1.8 MACRO IS STM/35mm(56mm相当)はスナップ撮影において非常に相性が良く、マクロでの寄りと大きなボケ表現、中望遠56mm相当の焦点距離は被写体との程よい距離が保てるのでオールマイティーに使いこなしたい。初めて単焦点レンズを購入するならイチオシの1本だ。
ボディとレンズの協調の手ブレ補正効果も最大8段まで可能で、ナイトスナップも快適だった。自動水平補正も、瞬間を逃せないスナップ撮影にありがちな〝ちょっとした気になる斜め〟の角度を適宜補正してくれる。また、普段動体をメインとしない私でも手持ちで動画を撮影してみようか。と思える気軽さも魅力だ。
あらゆるシーンでの対応力が高く、まさに痒い所に手が届く1台となっている。
テクニック① 自動水平補正で傾きを抑えてサクサクスナップ
水平線・地平線、窓枠や柱など多数の線で構成される建造物は、ほんの少しの傾きによって落ち着きのない不安定さを生む。
自動水平補正を常時設定しておくことで瞬時に撮影するスナップでも、トリミン グされることなく画面の傾斜が補正されるので安定感のある構図となる。
手持ちの動画撮影時にも活躍してくれる機能だ。
テクニック② 機動性を生かすときはRF小型大口径レンズとの相性が抜群
日常的なシーンは、軽量で携行性に優れている小型大口径のRF単焦点レンズと合わせたい。
56mm相当の標準域になるRF35mm F1.8 MACRO IS STMは特におすすめ。開放F値も明るく、最大撮影倍率0.5倍のマクロ撮影も可能と幅広く活用できる。
EOS R7との協調手ブレ補正効果は7段と室内や夜間でも扱いやすい。
赤ちゃんの上で回る玩具が見事にぼけ、優しく包み込むようなイメージになった。