新製品レビュー

FeiyuTech Pocket 3

リモコンとカメラヘッドに分離 自由度の高さが自慢のジンバルカメラ

FeiyuTechのジンバルカメラ「Pocket 3」は、カメラヘッドと操作部(リモコン)が分離できるジンバルカメラだ。

カメラとリモコンのセット(スタンダードセット)が実勢価格6万8,900円(税込)となっており、このセットで一般的なジンバルカメラ同様の撮影ができる。

カメラヘッドとリモコン

歩きながらでも滑らかに撮影

まずはカメラヘッドとリモコンを合体させた状態で撮影をしてみた。ジンバルなので階段を上がったりしても揺れはほとんど無く、安定した撮影ができていた。イメージセンサーは1/2.3型CMOSで、有効画素数は1,200万画素。動画は最大4K 60Pの撮影に対応している。

一体型にした状態
歩きながら撮影

リモコン部分には0.42型のモニターがあり、ライブビューを見ながら撮影可能。このモニターはタッチパネルになっており、各種設定や再生をタッチ操作で行えるようになっている。

撮影時の画面

リモコンにはカメラの向きを変えるジョイスティックや録画ボタン、ズームスイッチなどが並んでいる。モードボタンを2回押すとカメラを中央にリセット、3回押すと自撮りモードに切り換えられたりと、よくあるジンバルの機能は網羅している。

リモコンの操作部。三脚穴も装備している
USB Type-C端子で給電する。カメラヘッドを付けていれば、そちらも同時に充電可能

カメラの画角は130度となっており、かなりの広角。自撮りでも撮影者に加えて風景を広く写すことができる。なお、画角は「超広角」「広角」「広角無効」の3つから選択でき、ほかにデジタルズームも4倍まで対応している。

カメラヘッドはアクションカメラ並みの小ささ
カメラヘッドにも表示パネルやモードボタン、録画ボタンなどがあり単体でも撮影は可能
画角の変化とズーム

スローモーションの撮影にも対応しており、4Kだと2倍、フルHDだと4倍、720pだと8倍となる。2倍でもそれなりにスロー感は出るので、これが4Kで撮れるのはおもしろい。

スローモーション(4K、2倍)

ワンショットでの写真撮影は最大1,200万画素で記録。DNG形式のRAWも記録可能だ。

また、ジンバルが自動的に動いて複数のショットを撮影し、スマーフォンに読み込んでから合成するパノラマ機能もある。パノラマの場合、2×2の4ショットや3×3の9ショットを合成できる。

自撮り写真の例。ビューティー機能をONにしたので肌が滑らかになった
ワンショットで撮影した風景。パキッとした映りで鮮明
3×3のパノラマ写真。かなり広く撮れる。手持ちでもうまく合成できていた

カメラを分離して使う

電源が入った状態でカメラヘッドとリモコンを分離すると、そのままワイヤレス接続状態となる。カメラヘッドのみにすると自撮り棒に付けたり、三脚に取り付けて地面に置くなどアングルの自由度が高まる。

カメラヘッドとリモコンはUSB Type-Cで接続できるようになっている
自撮り棒にカメラヘッドを装着したところ
カメラヘッドを分離して撮影
同梱のミニ三脚に装着したところ
このように離れた位置からリモコンで操作して撮れる
リモコンで離れた場所から操作

カメラヘッドの底部はマグネットになっており、金属に付けることも可能となっている。また、付属のプレートを装着すると、三脚やアルカスイスの雲台に付けられる。また、同梱のテープをプレートに通せば棒状のものにカメラを固定できる。

カメラヘッドを三脚に付ける際は付属のプレートを使用する
プレートには固定用のテープも通せる

スマートフォンから操作も可能

専用アプリをダウンロードすると、スマートフォンからカメラヘッドを無線コントロールできる。ライブビューも見られるほか、カメラ内の動画や写真も見ることができる。もちろんカメラの向きも変えられる。

スマートフォンからリモコンとほぼ同じような使い方ができるので、安く済ませたければカメラヘッド単体を購入する手もある。これだと同3万5,000円と買いやすくなる。

カメラヘッドをスマートフォンからコントロール可能

本機はジンバルが付いたアクションカメラという新しいカテゴリーの製品だ。一般的なアクションカメラでは手ブレ補正が弱いと感じている人には新たな選択肢になるのではと感じた。カメラヘッドは防水ではないが、オプションで水深20m対応の防水ケースもラインナップされている。

モデル:進藤もも


1981年生まれ。2006年からインプレスのニュースサイト「デジカメ Watch」の編集者として、カメラ・写真業界の取材や機材レビューの執筆などを行う。2018年からフリー。