デジカメアイテム丼
飛行機や野鳥の撮影で活用したい、一脚に特化した“チルトのみ”対応の雲台
Leofoto MPG-01
2023年8月14日 07:00
超望遠レンズを使った撮影では大きいレンズを支えるために一脚が欠かせないアイテムだ。
しかし、飛行機や野鳥を撮影する場合に一脚を使うと、カメラの上下移動に対応しづらく、被写体を追いきれないことがある。そのため超望遠レンズを使う際は一脚ではなく、手持ちで撮影することが多い。
そんな一脚の上下移動に対応できるのが、レオフォトから発売された一脚用ジンバル雲台「MPG-01」だ。
製品概要
本体の外形寸法は106×63×80mm。重量は325g、耐荷重料は10kgとなっている。手のひらに乗る大きさながら、各部の強度は高いという。
一脚への取り付けは、アルカスイス互換シュー、または3/8インチネジ穴(太ネジ)の2パターンで使える。
本体のほか付属品として、レンズ側に取り付けるアルカスイス互換プレート「QP-70N」と、アルカスイス互換シューに取り付ける落下防止用ネジ2個、六角レンチが付属している。
この雲台には三脚座の付いたレンズを取り付けるのが適している。プレートを付けた三脚座を横にして雲台に取り付け、ロックノブを回してセットする。カメラを直接取り付けてしまうと縦位置のみの撮影しかできなくなるので注意してほしい。
可動部は上下へのチルト回転になり、360度回転も可能。チルト回転は大型のノブを軽く回すだけで締めたり緩めたりできる。
実際に使ってみる
まず雲台本体を一脚の太ネジに取り付ける。次にレンズの三脚座に付属のアルカスイス互換プレートを付けて、それを雲台に取り付ける。
その際に三脚座を横にして取り付けるため、一脚を立てた状態だと大きいレンズは取り付けにくい。地面などにレンズを置いて取り付けると良いだろう。装着さえしてしまえば、大きいレンズでもしっかり支えられ、滑らかなチルト回転が可能になる。
実際に撮影してみると、飛行機が上空を通過していくところをスムーズに追いかけながらシャッターが押せた。縦方向360度の回転が可能で、しかも滑らかなチルト動作のおかげでフレーミングがしやすい。
一番利点に感じたのは、一脚を垂直に立てたまま、上昇していく飛行機をどこまでも追いかけられることだ。一脚にレンズを直付けすると、一脚を傾けむけるにつれて自分のバランスも崩れてしまい、ファインダーが覗けなくなってしまう。
一脚を利用する際、一般的な自由雲台を介して一脚に取り付けるケースも考えられるが、その場合は上下以外の動作が邪魔になる。その点、上下動だけに対応した「MPG-01」は、今回のような飛行機の撮影に適していると感じる。
なお、手持ちのズームレンズに持ち替えて使うなど、一脚につけたレンズから手を離すケースがある。その場合、「MPG-01」側のチルトロックを閉めておかないと、自重でレンズが下に垂れ下がってしまう。急いでいるときなどはチルトロックの締め忘れに注意したい。
またレンズを雲台に付けたまま持ち運ぶ場合、一脚とレンズのウエイトバランスがずれているので、一脚よりレンズ側のほうをしっかり持って移動したほうが良いだろう。