デジタルカメラマガジン
広角マクロレンズで、身近なものを奇妙に写す
5月号特集「家で撮る写真」より 唯一無二の"虫の目レンズ"で撮影
2020年5月6日 06:00
デジタルカメラマガジン2020年5月号は「家で撮る写真」を特集。外出を控えていても撮れる、身近な被写体の撮影テクニックを全19テーマ掲載しています。今回はその中から、食材を被写体としたマクロ撮影について抜粋してお届けします(編集部)
キッチンにある食材を被写体として撮る方法を紹介する。テーマは身近なものを奇妙に写すこと。身近なものは普通に撮っても中々作品レベルにはならないので、特殊な機材で表現してみる。小さな被写体を撮るのでマクロレンズを使う訳だが、今回は唯一無二のマクロレンズ LAOWA 24mm F14 2X という特殊レンズをチョイス。2倍の撮影倍率ながら24mmという広角画角で遠近感を生かした不思議な世界を表現する。ライティングにもこだわり、LEDライトやフラッシュを活用して被写体が際立つようにしている。
1.近接して広角らしい遠近感とマクロの迫力を組み合わせる
ポイントになるのが迫力の出し方。被写体にグッと寄ることで普通のマクロレンズにはない遠近感を引き出せる。野菜など身近にある被写体でも、寄る効果と広角の遠近感の共存でダイナミックに表現できるのだ。シンプルに被写体に寄るだけでも、独特のフォルムが誇張されて迫力を出せるし、広めの画角を生かせば、背景に別種の野菜を置くなどして、 にぎやかな表現にも仕上がる。
2.大きめの被写体はフラッシュを使う
野菜など大きめの被写体は大光量が必要。大きめの野菜の場合、撮影時のF値はF32〜40くらいになるのでLEDよりもフラッシュがおすすめだ。直射では光が硬過ぎるのでRoundFlash Dishを使用。大きめのディフューザーを使うと光も柔らかくなり、質感をしっかりと表現できる。
3.小さな被写体はLEDライトを使う
上の写真のようなコーヒー豆など小さな被写体はLEDライトでも光を回せる。左の野菜の写真に比べて少しコントラスト高めのライティングにしたかったので、わずか逆光気味にライティングをして、コーヒー豆の立体感を表現している。LEDライトはフラッシュと違いライティングをリアルタイムに確認できるので細かな部分にこだわれる。