デジタルカメラマガジン

室内でカラフルに彼女を撮るテクニック

5月号特集「家で撮る写真」より いつもの部屋にユーモアを取り入れて

ニコン Z 6 / NIKKOR Z 50mm f/1.8 S / 50mm / マニュアル露出(F2.5、1/200秒)/ ISO 800 / WB:オート
ニコン Z 6 / NIKKOR Z 50mm f/1.8 S / 50mm / マニュアル露出(F2.5、1/320秒)/ ISO 800 / WB:オート

デジタルカメラマガジン2020年5月号は「家で撮る写真」を特集。外出を控えていても撮れる、身近な被写体の撮影テクニックを全19テーマ掲載しています。今回はその中から、いつもの部屋で作品性を持たせて撮影するテクニックを抜粋してお届けします(編集部)

日常を写した部屋撮りの写真もすてきだが、ありきたりな写真になってしまうことも多い。そんなときは、ポップでシュールなイメージを作るために、カラフルな野菜や果物などを使ってユーモアを取り入れた部屋撮りを楽しんでみよう。普段暮らしているいつもの部屋でもちょっとした違和感を加えることで、日常から抜け出した作品性を持たせることができる。野菜は日常の中でもよく目にするものだが、小物として頭に乗せたり肩に添えたり、いつもはありえないところに並べて置いてみたりと、一瞬「うん?」と思ってもらえるようなシーンに仕立てるのがポイントだ。使った野菜は撮影後、おいしくいただこう。

1.野菜をアイコンに彩りを添える

ニコン Z 6 / NIKKOR Z 35mm f/1.8 S / 35mm / マニュアル露出(F2.5、1/250秒)/ ISO 800 / WB:オート

今回の写真ではメインの小物としてパプリカをチョイス。彩りのきれいな野菜をアイコンにすると、写真の中にポイントを作ることができる。また、形は丸など扱いやすい形のものを選ぶと良い。違和感という点では、あえて大きな野菜を選んでアンバランスさを狙うのも面白いだろう。

アイコンになる野菜がないか探そう
身近にあれば果物でも面白い

2.自然光をベースに光の向きを考える

ナチュラルな仕上がりの色みにしたい場合は、極力自然光で撮影するのが良い。ミックス光になると肌に人工光の色が影響してしまったり、自然光の方が青白くなってしまったりと調整が困難。人工光を使う場合は、あくまでも補助的にしよう。撮影時は、窓から入る光の方向を意識して、モデルにどんな光が当たっているか観察。条件がそろえば、逆光を活用したハイキーなイメージも作れる。

自然光
A:直射ではなく柔らかい光で B:適度な立体感を意識する
自然光+人工光
髪の艶感を重視して蛍光灯を補助光に
自然光(逆光)
逆光を使い透明感ある印象に

3.色の組み合わせによってトーンに統一感を出す

暖色系の野菜をキーカラーにしていたので、モデルも暖色系のアイテムを着用し、組み合わせを楽しんでいる。また、編集する際も、暖色系のイメージで統一感を持たせると良い。

Lightroomの明暗別色補正を使って、ハイライトに暖色系の色を少し乗せる。涼しいイメージの小物の時には寒色系の編集にするなど、キーカラーに合わせてトーンを決めてみよう。

1色をポイントに
キーカラーが目を引くように配置
色を組み合わせる
靴下とパプリカを2色のパターンで

モデル:るか