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Askarブランドの初心者向け屈折望遠鏡

フラットナー、レデューサーで撮影にも

株式会社サイトロンジャパンは、観測と撮影の両方に対応するAskar「80ED鏡筒」を7月29日(火)に発売した。天体観測初心者にも扱いやすい製品としている。

80ED鏡筒

口径80mm・焦点距離560mmの屈折望遠鏡。眼視用でありながら、別売の補正レンズを取り付けることで、撮影鏡筒としても利用できる。

接眼部には、汎用性の高い50.8mm径スリーブを採用し、市販の多くのアクセサリーを装着可能。ファインダー装着用のアリミゾも備えている。

ピント調整には、精密なフォーカシングを可能にするというデュアルスピード・ラックアンドピニオン式フォーカサーを採用しており、ZWO社製EAFなどの電動フォーカサーにも対応する。

架台に載せるための鏡筒バンドには、全長200mmで幅45mmのドブテイルバーが装着されており、赤道儀や経緯台にそのまま搭載できる。

迷光対策のため、鏡筒内部に2カ所の遮光絞りを備える。着脱式フードは逆向きに取り付けられるなど、携帯性も配慮している。

  • 口径:80mm
  • 焦点距離:560mm
  • 口径比:F7
  • 光学系:2群2枚(うち1枚にEDレンズを使用)
  • 接眼部:50.8mmスリーブ
  • カメラ取り付け:50.8mmスリーブに差し込み(アダプターは別途用意が必要)
  • 筒外焦点位置:50.8mm接眼部後端から約168mm
  • フード外径:103mm
  • 鏡筒外径:86mm
  • 全長:約405mm(フード収納時)、約575mm(フード装着・ドローチューブ最大伸長時)
  • 質量:約2kg(バンド・プレート込み)
  • 価格:6万2,700円

80ED鏡筒専用補正レンズ

M48マウントまたはM54マウント経由でカメラに装着する補正レンズ。1.0×フラットナーと、0.7×および0.85×のレデューサーを用意する。いずれもAPS-Cセンサーのイメージサークルに対応。

アダプターの内側には48mm径のフィルタースレッドを備えるほか、回転機構を搭載。フランジバックはM48アダプター後端(ネジを除く)から55mm。

左:80ED用0.7×レデューサー、中央:80ED用0.85×レデューサー、右:80ED用1.0×フラットナー

80ED用1.0×フラットナー

像面湾曲を補正し、イメージサークルの端までピントの合ったシャープな像を得ることが可能。

スポットダイヤグラム
縦収差図
  • 焦点距離:560mm(80ED装着時)
  • 口径比:F7(80ED装着時)
  • 光学系:3群3枚(EDレンズ1枚を含む)
  • イメージサークル:APS-C
  • カメラ装着部:M48マウント、M54マウント
  • 質量:約420g
  • 価格:3万9,600円

80ED用0.85×レデューサー

スポットダイヤグラム
縦収差図
  • 焦点距離:476mm(80ED装着時)
  • 口径比:F5.9(80ED装着時)
  • 光学系:3群3枚(EDレンズ1枚を含む)
  • イメージサークル:APS-C
  • カメラ装着部:M48マウント、M54マウント
  • 質量:約440g
  • 価格:3万9,600円

80ED用0.7×レデューサー

  • 焦点距離:392mm(80ED装着時)
  • 口径比:F4.9(80ED装着時)
  • 光学系:3群3枚(EDレンズ1枚を含む)
  • イメージサークル:APS-C
  • カメラ装着部:M48マウント、M54マウント
  • 質量:約320g
  • 価格:3万9,600円
飯塚直

パソコン誌&カメラ誌を中心に編集者として活動後、2008年からフリーに転向したフリーランスエディター。商業の大判プリンターから家庭用のインクジェット複合機、スキャナー、デジタルカメラなどのイメージング機器が得意。現在、1児の父。子供を撮影する望遠レンズと、高倍率コンパクトデジタルカメラの可能性を探っている。