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パナソニック、新開発の4,430万画素裏面照射型CMOSを搭載した「LUMIX S1RII」
クロップレスの電子手ブレ補正も
2025年2月26日 10:31
パナソニックは、35mm判フルサイズミラーレスカメラ「LUMIX S1RII」を3月下旬に発売する。価格はオープン。市場想定価格はボディ単体が47万5,000円前後、LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.(S-R24105)が付属するレンズキットが59万4,000円前後。
2019年にLUMIX初のフルサイズミラーレスカメラとして登場した「S1R」の後継機。新開発イメージセンサーの搭載や、AIによる被写体認識精度の向上などを実現し、6年を経て登場したS1RIIでLUMIXが“新たなフェーズへ”突入するとしている。
基本性能
撮像素子には新開発の4,430万画素裏面照射型CMOSを採用。S5II(2023年2月発売)にも採用された、ライカカメラ社との協業による「L² Technology」搭載の画像処理エンジンとの組み合わせにより、高解像度でありながら低ノイズの高感度撮影が可能という。常用ISO感度はISO 80-51200(拡張ISO 40-102400)。
4,430万画の4倍となる、1億7,700万画素の画像を生成できるハイレゾモードを搭載。RAW/JPEG記録に対応するほか、“手持ちハイレゾ”も可能としている。
最高約40fpsのブラックアウトフリー連写に対応する。
AF面では、AI技術を搭載した像面位相差AFを採用した。人物の瞳および顔の認識精度が従来機より大幅に向上しており、例えば被写体が傾いていたり、顔の一部が隠れているような状況でも正確に目や顔にピントを合わせられるようになったという。
追尾AFモードにおいても被写体の追従性能が向上。追従している被写体がほかの物体と交差するようなシーンでも、追従し続ける粘り強さが増したという。また、自動検出できる被写体の種類が人物、動物、クルマ、バイク/自転車、列車、飛行機に対応した。
5軸ボディ内手ブレ補正の効果段数は中央8.0段、周辺7.0段。対応レンズとの協調制御機能“Dual I.S.”では、中央7.0段、周辺7.0段となっている。
動画撮影時における電子手ブレ補正機能として、新たに「クロップレスモード」を搭載した。一般的に、画面がクロップされる電子手ブレ補正において、画角を変えることなくその効果が得られる。広角域の撮影時に生じる周辺歪みを補正。LUMIX Sシリーズレンズとの組み合わせで利用できる。
動画性能
LUMIXで初の8K動画記録に対応。記録フォーマットは最大で17:9の8.1K(8,128×4,288)。イメージセンサーの全域で記録できるオープンゲート方式の6.4K 30p記録も可能としている。14ストップの広いダイナミックレンジが得られるLog撮影モードも備えた。
動画RAW記録については、ProRes RAW HQの内部記録が可能。
外部出力に関してはHDMAI経由の8K動画記録に対応。なお、今後ファームウェアアップデートにより、ATOMOSおよびBlackmagic Designの外部レコーダーへのRAWデータ出力、プロキシファイルの同時記録にも対応予定としている。
このほか、カメラに備えたUSB Type-Cポートから外部SSDへの記録も可能としている。
写真撮影テザーソフト「Capture One」にLUMIXで初めて対応。テザー撮影中のリアルタイム編集や、チームメンバー間での円滑な共同作業をサポートするという。
アドビのクラウドサービス「Frame.io Camera to Cloud」との連携も可能としている。
外観ほか
背面には3型・約184万ドットのチルトフリーアングルモニターを搭載。EVFは約576万ドットの高精細OLEDパネル。約10,000:1のコントラスト比で、豊かな諧調が得られるという。
電源OFF時のシャッター閉幕機能を新たに備えた。レンズ交換時などイメージセンサーの外部への露出が避けられる。
左肩には、ドライブモードダイヤルと同軸上に写真/動画/S&Qの切り替えスイッチを独立して搭載。ボディのフロントおよびリア側にはタリーランプも装備している。
対応メモリーカードは、CFexpress Type BカードとSDメモリーカード。
動作範囲は-10℃から40℃。接合部、ダイヤル部、ボタン部をシール構造とした防塵防滴仕様としている。
外形寸法は約134.3×102.3×91.8mm。質量は約795g(バッテリーとSDメモリーカードを含む)。
なお、従来モデルのS1Rは外形寸法が約148.9×110.0×96.7mm、質量が1,016g(バッテリーとSDメモリーカードを含む)だった。
バッテリーグリップ「DMW-BG2」も同時に登場する。予想価格は3万8,000円前後。カメラの電源を切らずに、グリップ内の電池を交換できるホットスワップに対応する。