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日本カメラ財団、2023年の「日本の歴史的カメラ」4機種を発表
選定第1号「チェリー手提暗函」から120年 ロゴマークも完成
2023年12月13日 18:15
一般財団法人日本カメラ財団は12月13日(水)、2023年の「日本の歴史的カメラ」4機種を発表した。
選ばれたのはソニー「網膜投影カメラキット DSC-HX99 RNV kit」、リコーイメージング「PENTAX K-3 Mark III Monochrome」、キヤノン「EOS R100」、ニコン「Z f」。
日本の歴史的カメラとは、日本のカメラの発展の歴史を永く世に留めることを目的として1969年に始まった選定事業。1年間に発売された新商品すべてを対象に、「技術史的に意義のある日本最初の試みがなされているもの」、「市場において特に人気を博するなど、歴史的にみて意義のある」とみなしうる国産カメラを審査・選定している。
ソニー「網膜投影カメラキット DSC-HX99 RNV kit」
選考理由
映像をレーザーで網膜に投影する網膜投影型ビューファインダーを組み合わせ、ロービジョン者でもファインダー像を見ることができるデジタルカメラ。
主な仕様
1,820万画素(1/2.3型 CMOS)、microSDメモリーカード・メモリースティックマイクロ、電子ビューファインダー、3.0型背面モニター
リコーイメージング「PENTAX K-3 Mark III Monochrome」
選考理由
日本で初めてモノクローム専用撮像素子を搭載したデジタル一眼レフカメラ。
主な仕様
2,573万画素 (23.3×15.5 CMOS)SDメモリーカード、一眼レフ、3.2型背面モニター
キヤノン「EOS R100」
選考理由
APS-C撮像素子で普及価格のミラーレスカメラ。
主な仕様
2,410万画素(22.3×14.9 CMOS)、SDメモリカード、電子ビューファインダー、3.0型背面モニター
ニコン「Z f」
選考理由
手振れ補正をフォーカスポイントに連動させる世界初の「フォーカスポイントVR」機能を搭載したミラーレスカメラ。
主な仕様
2,450万画素(35.9×23.9 CMOS)、SDメモリーカード・microSDメモリカード、電子ビューファインダー、3.2型背面モニター
審査・選定について
中立的な立場にある専門家や学識経験者から構成される「歴史的カメラ審査委員会」が担当。第8期となる2022年からの審査委員(五十音順・敬称略)は、谷野啓(日本カメラ博物館 館長・委員長)、市川泰憲(写真技術研究家)、河田一規(カメラ評論家、写真家)、佐々木秀人(合同会社PCT代表)、鈴木誠(デジカメ Watch 副編集長)、豊田堅二(カメラ評論家)、中村文夫(カメラ評論家)、圓井義典(写真家、東京工芸大学教授)、山本一夫(日本カメラ財団)。
ロゴマークが完成
「日本の歴史的カメラ」選定第1号の「チェリー手提暗函」(1903年発売)から120年を記念し、ロゴマークが作成された。カメラメーカーが選定された製品(2023年以前のカメラも対象)をPRする際や、各メディアで取り上げる際に無償で使用可能。日本カメラ博物館では完成記念のロゴマーク入りグッズも発売予定としている。なお、ロゴデータを使いたい場合は日本カメラ博物館に問い合わせる。
このロゴマークは、1903年に発売された選定第1号の「チェリー手提暗函」から120年を記念し、新たに完成したものです。
マークの線は、2つの選定基準を和のイメージで示したもので、重なり合った中心点には、歴史をながく世にとどめるという思いを込めており、日本のカメラの技術や格式を世界に示すものと自負しております。日本語表記のほか英語表記版も用意し、海外からの来場者や海外メディアにも対応しております。
今後、「日本の歴史的カメラ」には、このロゴマークを使用いたします。カメラメーカーが選定のPRをする際や、メディア各社がニュースなどでご使用いただくことも可能です。
このほか、ロゴマークの完成を記念して、新たにロゴマーク入りの博物館グッズの発売も予定しております。