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キヤノン、フルサイズ最広角のAFズームレンズ「RF10-20mm F4 L IS STM」
ISに周辺ブレを抑える新アルゴリズムを搭載 大幅な小型化も
2023年10月11日 13:08
キヤノンは、交換レンズ「RF10-20mm F4 L IS STM」を10月27日に発売する。価格はオープン。店頭予想価格は税込37万6,200円。
35mmフルサイズ対応の魚眼レンズを除くAFズームレンズとして、世界初となる10mmスタートの広角ズームレンズ。超広角レンズとしては珍しい手ブレ補正機構を備え、周辺ブレを抑制するという「周辺協調制御」を初めて搭載した。
一眼レフカメラ用「EF11-24mm F4L USM」の後継を望む声に応えて開発したという。広角側の焦点域を広げるだけではなく、手ブレ補正機構「IS」を搭載しつつも小型軽量化を実現。超広角と高画質性能に、機動力を加えたことで、新しい超広角による撮影体験を提供するとしている。
高画質を継承しつつ小型化
前玉に曲率の大きい大口径両面非球面レンズを採用し、ショートバックフォーカスとカメラでの歪曲収差補正を活用した設計とすることで小型化と高画質を両立。画質面ではEF11-24mm F4L USMと同等以上の高画質を実現しているという。
RFマウントの特長でもある大口径、ショットバックフォーカスに加えて、光学系、外観、内部メカ部品のレイアウト、基板などを見直すことで小型軽量化が実現。レンズ単体の重量は約570g、EOS R5(バッテリー・カード含む)に装着時でも約1,308gとなる。
「EF11-24mm F4L USM」と比べ、全長が約132mm→約112mm、最大径が約φ108mm→約φ83.7mm、重量が約1,180g→約570gと小型・軽量化した。
新制御アルゴリズム「周辺協調制御」を初搭載
手ブレ補正はレンズ単体で最大5.0段、ボディ内ISとの協調制御では約6.0段まで補正効果が向上する。センサー近くにIS用レンズを配置することで、防振時の画像周辺ブレを抑制する。
レンズ内やボディ内ISでは補正しきれない周辺のボケを補正する新制御アルゴリズム「周辺協調制御」を同社レンズで初搭載。ボディ内における画像のシフト補正に加えて、レンズ内の画像シフトと画像周辺の変形補正を協調させることで、広角レンズ特有の周辺ブレを補正する。静止画では周辺ブレの軽減、動画では周辺の小さな揺れが軽減されるという。
その他の特徴
AFモーターはSTMを採用。フォーカスの移動ストロークを短縮したことで高速で高精度のAFを実現。フォーカス位置を記録する位置検出センサーを搭載し、起動時間の短縮にも寄与する。
後部にはゼラチンフィルターホルダーを用意。
鏡筒は防塵・防滴構造を採用。レンズ前面には油や水滴が付着しにくいフッ素コートを採用する。
主な仕様
- レンズ構成:12群16枚(スーパーUDレンズ1枚、UDレンズ2枚、UD非球面レンズ1枚、非球面レンズ2枚)
- 絞り羽根:9枚
- 最短撮影距離:0.25m
- 最大撮影倍率:0.12倍(20mm時)
- フィルター:後部ゼラチンフィルターホルダー
- 外形寸法:約112×φ83.7mm
- 質量:約570g